挨拶溢れる学級に

雰囲気の良い学校の特徴を、小野(2023)は子どもの様子に着目しています。


各学級とも学級のルールが暗黙知化されており、一人ひとりの子どもたちは安心感をもって生活しているようでした。その学級での当たり前の質が非常に高く、一人ひとりの子どもの言動の質の高さは驚きを隠しきれませんでした。


誰かに指示されてから行動することは少なく、自らの意思による言動が多く見られました。


子どもたちが適度に力を抜いている場面もあったのです。



皆さんのクラスの子どもたち、学校の子どもたちは挨拶をしているでしょうか?

今年度多くの学校を訪問しましたが、例外なく雰囲気の良い学校の子どもたちは当たり前のように「挨拶」を行なっていました。

上記で述べられているように、子どもたちにとって「挨拶が当たり前」になっており、子どもたちは普段通りといった感じでした。

挨拶の重要性は誰でもわかっていると思いますが、どうやって指導すればよいのでしょうか?

練習する必要性を宮澤(2022)は説いています。


あいさつはソーシャルスキルですから、練習することで上手になります。
①朝、教室入室時に自らあいさつすること
②あいさつをされたら必ずあいさつを返すこと
以上2点を共通理解した上で実際に①と②を練習します。


初めて低学年を担任した時、私が何も言わなくても、教室に入ってくる子どもたちが挨拶をしていたのを思い出しました。

きっと1年生の時に「教室に入る前に挨拶をする」ということを練習してきたからだと思います。

それが習慣化し、子どもの中で当たり前になっていたのではないでしょうか。


また、「挨拶を返すこと」の指導の重要性についても宮澤(2022)は説いています。


あいさつで大事なのは「返し」です。あいさつに対する「返しのあいさつ」が増えることで、学級にあいさつが溢れるようになるのです。朝、登校してくる子どもに「あいさつをしよう」と指導するだけでなく、「あいさつをしてくれた友だちに返しのあいさつをしよう」と指導するのです。ただし、いきなりこのような指導をしても子どもたちは面食らいますから、一度学級全体で指導をしておくと良いでしょう。「あいさつはするものです。そして、返すものでもあるのですよ。」


そもそも、挨拶を指導する、練習するという考え方が自分の中にはなく、目から鱗でした。

挨拶ができて損することはなく、むしろソーシャルスキルだからこそ、義務教育のうちにしっかり身につける必要があります。

4月から早速練習してみようと思います。


参考文献

宮澤悠維(2022)「学級経営の心得」学事出版

小野領一(2023)「Neo classroom 学級づくりの新時代」東洋館出版社

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