学校はルールが多すぎる?

この世界にはルールが数多く存在し、学校現場も例外ではありません。

国語辞典で「ルール」という言葉の意味を調べると、次の意味が出てきます。


規則。きまり。


こういった意味がある以上、定められたルールがある場合は守る必要が出てきます。

当然、ルールを違反した場合は指導することが求められます。

現任校は、このルールという名の子どもを縛るものが多すぎるような気がします。

子どもの自立を踏まえると、過剰なルールは適さないと考えます。

ルールだから仕方なく守るといったように、思考停止でただ従うようなことにつながるからです。


これだけは守らせるといったルールを、加古(2020)は3つ決めています。


人が話しているときは、話を聞く
わからないときは、わからないと言う
人が話したら、反応をする


同様に、宮澤(2022)もまた3つのルールを設けています。


話を最後まで聞くこと
自分の考えを共有すること
聞きやすい声量で伝えること


授業に限定して考えると、これくらいのルールでよいのかもしれません。

あれもこれもとルールを増やすと、教師も子どもも窮屈になるだけのような気がします。

また、見方を変えると、教師が指導力不足をルールで補っていることも考えられるのではないでしょうか。

ルールを設けることが悪いのではなく、そのルールは何のために設けているのかを大切にしたいものです。


両者のルールを比較すると、多少差はありますが、聞き手と話し手に関するルールだということが分かります。

学校という場で学習する上で欠かすことができないのが友達との関わりです。

1人で学習するのと最も大きな違いではないでしょうか。

双方向のやりとりができるようにするためのルールであると同時に、まずは聞き手を育てることの大切さが伝わってきます。


上記では主に学習面に関するルールについて述べていきました、ここからは生活面に関するルールを見ていきたいと思います。

子どもたちにルールを先に伝えることの大切さを宇野(2023)は示しています。


大切なのは、決め始める前に最後まで説明し、納得した上で始めることです。ルールの後出しは公平性に欠け、不満を生みます。


また、子どもの困り感からルールを作る方法を宮澤(2022)はステップごとに説明しています。


①子ども自身が困る状況を経験する
②困りを解消するためのルールを担任が提案する
③ルールの詳細を話し合う
困りを感じている子どもの姿を見つけたら、その困りが解消されるようなルールをつくることを担任から提案しましょう。担任から提案することで、スムーズにルールをつくることができます。まずは、子どもたちの言葉で困りを言語化させましょう。そして、担任から「給食当番は5分以内に整列し、教室を出発する」等のルールを提案するのです。自分たちの口から出た案の方が行動変容にもつながる


ここは譲れないというルールと、ある程度子どもたちと一緒に考えてもいいようなルールがあるかと思います。

どちらが良いというわけではなく、学校や子どもたちの実態に応じて決めることができればよいと考えます。

ただ、教師の都合だけでルールを決めるといったことがないようにしたいものです。。


参考文献

加古希支男(2020)「学級経営OVER35」明治図書

宮澤悠維(2022)「学級経営の心得」学事出版

宇野弘恵(2023)「スペシャリスト直伝!小学校高学年担任の指導の極意」明治図書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?