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「くじらぐも」の範囲

去年、長男が持ち帰った小学1年の国語教科書に「くじらぐも」なかがわ りえこ作が載っていた。懐かしい。30年ぐらい前に私も読んだ、挿絵に見覚えもある。変わらないんだな。その感動を子どもが同じクラスのママ友に話したら「え、知らない。その話を初めて知った」と言われた。彼女は年は同じぐらいで、富山県出身だ。私は埼玉南部で育った。「じゃあ、小学生の時、教科書でどんな話を読んだ?」聞くと「かさこ地蔵とか」と答えが。

「かさこじぞう」は私も教科書で読んだ。そして長男が今使っている2年生の教科書にも載っている。うーむ。「くじらぐも」は載らず「かさこじぞう」は載る。私は「くじらぐも」がどこまで通用するのか気になり、別のママ友を捕まえ聞いてみた。「くじらぐも?聞いたことない」そう答えた彼女は青森出身。年は10ぐらい若くまだ30前半だろうか。「じゃあ、小学生の時、国語の教科書に何が載ってた?」「なんか、郷土の音楽みたいな、詩のような」確かにあり得る。教科書にその地方の文化の話を載せるのは全うだ。埼玉の話があったかはわからないが…。ちなみに太宰治が高校の教科書に載っていたか聞いたら「よく覚えてない」だった。そうか、確かに載っていたとしても、本人が覚えてなければ「載ってなかった」「知らない」になってしまう。私はそれ以降、調査を止めた。

たったこれだけの調査で特に根拠もなく「くじらぐも」は関東全域はカバーしているが、他地方の出現率は低いと結論づけた。どうでしょうか。

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