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7季ぶりの頂点へ 法政大学野球部2024年春季リーグ戦展望


みなさんこんばんは。
各地で大学野球リーグが開幕し、熱戦が繰り広げられています。東京六大学野球も例に漏れず1節目から3戦目に突入するなど盛り上がりを見せています。
そして明日からはついに明治大学・法政大学が登場し全大学が出揃うこととなります。

今年の法政大学は入学当初から期待され、下級生から経験を積んだ選手が多く、ファンの間で期待が高まっています。
今回はそんな法政大学野球部についてまとめてみました。

まずは2023年リーグ戦の振り返りからやっていきましょう。
振り返りは不要だという方は 3.2024春季リーグの展望 から読むことをおすすめします

1.2023春季リーグ振り返り

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投手

投手陣はなんといっても左右のエースの活躍が目立ちました。篠木 健太郎しのぎ けんたろう投手(木更津総合④)が53回を投げ42奪三振 防御率0.68で最優秀防御率のタイトルを獲得、尾﨑 完太おざき かんた投手(現セガサミー)も初完投初完封を含む42 1/3回を投げ42奪三振 防御率1.28(リーグ3位)でフィニッシュするなどの大活躍で2人とも大学日本代表の選考合宿に選出されました。

篠木 健太郎投手
尾﨑 完太投手

旧チームから多く投げていた塙 雄裕はなわ ゆうすけ投手(現日本製鉄鹿島)もリリーフで安定した投球を披露しました。吉鶴 翔瑛よしつる しょうえい投手(木更津総合④)はリリーフでの起用がメインでしたが、抑えとして登板した2試合で決勝本塁打を浴びるなどなかなか能力を発揮出来ませんでした。

丸山 陽太まるやま ようた投手(成東③)のデビューなどもありましたが、先述の4人に武冨 陸たけとみ りく投手(現セガサミー)を加えた5投手がメインとなって運用していました。

野手

2022年の秋には大柿 廉太郎おおがき れんたろう選手(現NTT東日本)・村上 喬一朗むらかみ きょういちろう選手(現オリックス)・是澤 涼輔これさわ りょうすけ選手(現西武)の4年生3選手がスタメン起用される体制だったキャッチャーですが、吉安遼哉よしやす りょうや選手(大阪桐蔭④)がその抜けた穴にレギュラーとして定着、初ホームランも放ちました。

ファーストは旧チームからコンスタントにホームランを打っていた内海 貴斗うつみ たかと選手(現東京ガス)がようやくレギュラーに定着し主砲の働き、打率.269(52-14) 3本塁打でベストナインに輝きました。
内海貴斗選手

セカンドの開幕スタメンは高原 侑希たかはら ゆうき選手(現日本新薬)が勝ち取り、開幕戦となった慶應一回戦で3安打7打点の大暴れを見せました。しかしレギュラーをつかみきれず、後半からは1年生ながら藤森 康淳ふじもり こうじゅん選手(天理②)が定着、俊足と広い守備範囲を活かしてグラウンドを駆け回りU18にも選ばれた実力を見せつけました。

藤森 康淳選手

サードは武川 廉たけかわ れん選手(滋賀学園④)が全試合で1番としてスタメン出場しリードオフマンとして打線を引っ張りました。明治大・上田希由翔選手(現ロッテ)の圧巻のパフォーマンスがありベストナインとはなりませんでしたが、打率.396(53-21) 出塁率.492という成績を見ても充実のシーズンだったと言えるでしょう。

武川 廉選手

ショートは前年からレギュラーだった主将の今泉 颯太いまいずみ そうた選手(現トヨタ自動車)が前年同様にレギュラーとして出場していました。
打率.269(52-14) 1本塁打という成績を見てもまだまだやれたようには感じますが、大きく成績を落とさず主将としてシーズンを走り切ったのは立派なことだと思います。

外野について宮﨑 秀太みやざき しゅうた選手(現パナソニック)の抜けたセンターに中津 大和なかつ やまと選手(小松大谷④)が定着し、空いたレフトは内海 壮太うつみ そうた選手(御殿場西④)が最多出場、残るライトには選手を併用するのが基本の布陣となっていました。

中津選手は初ホームランを含む2本塁打を放つなどチームトップの10打点を上げ、センターの守備でチームを救う場面も見られました。
内海壮太選手は途中からクリーンナップにも座り、規定未到達ながら打率.306(36-11)でのフィニッシュとなりました。

中津 大和選手
内海 壮太選手

ライトでは鈴木 大照すずき だいしょう選手(明徳義塾④)が5試合、浦 和博うら かずひろ選手(現パナソニック)が4試合、西村 友哉にしむら ともや選手(中京大中京④)が4試合という形でスタメンを分け合いました。
浦選手は下級生で4番を打つこともあった選手で開幕カードとなった慶應大戦では全てスタメン起用されていましたが、思うような結果が残せなかったのはチームにとっての誤算だったかもしれません。

他には最終節となった東大一回戦で松下 歩叶まつした あゆと選手(桐蔭学園③)が初ホームラン、二回戦でライトのスタメンに起用された姫木 陸斗ひめき りくと選手(日大藤沢④)が初出場・初ヒットをホームランで飾る鮮烈デビューなど、優勝が決まったリーグ終盤でも秋に向けて明るい材料がありました。

まとめ

特定の投手にしわ寄せが行っていることを除けば、左右のエースの圧巻の活躍もありチーム奪三振は115でリーグトップ、防御率も1.72(リーグ2位)と素晴らしい活躍でした。

内海壮太選手、中津選手、武川選手といった3年生の台頭がありレギュラーを固定出来たことは大きかったでしょう。
特に中津は2年のころから辛抱強く使われており、才能がその片鱗を見せる形となりました。
そしてその結果として、投打が嚙み合い2位の大健闘を見せました。

2.2023秋季リーグ振り返り

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投手

春は猛威を振るった篠木、尾﨑の2人ですが、秋は怪我やコンディション不良などで大きくパフォーマンスを落とす形となってしまいました。
2人とも先発として投げ始めた過去4シーズンでワーストの投球回だったことはチームにも痛手だったことでしょう。

そんな中救世主とも呼べる存在だったのが吉鶴投手。シーズンを通して変化球が冴え渡っていました。9試合中5試合で先発として登板しチーム唯一の規定投球回到達となる33 2/3回を投げ35奪三振 防御率1.87(リーグ3位)という、まさにエースの働きを見せ日本代表強化合宿にも選出されました。

吉鶴 翔瑛投手

塙投手も大車輪の活躍、落ちるボールを武器に25 1/3回を投げて19奪三振 防御率1.42は全てキャリアハイとなりラストシーズンを有終の美で飾る形となりました。特に明治二回戦で見せた逆転勝ちを呼び込むロングリリーフは圧巻の一言であり、ファンの間でも語り草となっています。

塙 雄裕投手

武冨投手も縁の下の力持ちとして様々なシチュエーションで登板し、11 2/3回を投げました。

他には古川翼ふるかわ つばさ投手(仙台育英②)・山城 航太郎やましろ こうたろう投手(福岡大大濠④)のリーグ戦デビューがありました。

山城 航太郎投手

野手

キャッチャーは春と変わらず吉安選手が主にマスクを被りましたが、チームトップタイの二塁打4本という長打力に対して打率.170(47-8)と確実性に課題が見られました。また、1年生ながら中西 祐樹なかにし ゆうき選手(木更津総合②)が全試合でベンチ入りを経験しました。

ファーストについて春と同じく内海貴斗選手がレギュラーでしたが、コンディション不良もあり更なる飛躍とはなりませんでした。

セカンドは春同様に高原選手が開幕スタメンを勝ち取るも、2カード目となる慶應大との試合からは代打出場がメインだった松下選手がスタメンを奪取。勝負強い打撃でチームトップの9打点を挙げ、明治大・堀内祐我選手(現Honda鈴鹿)と同得票数でベストナインに輝きました。

松下 歩叶選手

春に1番サードとして定着した武川選手は秋も存在感を示しました。その後ろに秋は主に中津選手が座り強打のリードオフマンコンビを形成しました。武川選手が打率.321(56-18) 出塁率.406 6盗塁(リーグトップタイ)、中津選手が打率.292(48-14) 1本塁打 出塁率.333 6盗塁(同上)という打てて足も使える2人の存在は相手にとって厄介極まりない存在だったことでしょう。

春に引き続きレギュラーとして全試合3番ショートでスタメン出場したのは今泉選手。自身初の規定3割となる打率.300(50-15)でのフィニッシュとなりました。本人のポテンシャルを考えるともっとすごい成績を残せたようにも感じますが、それについては次のステージで期待するとしましょう。

今泉 颯太選手

外野は春同様に中津選手がセンター固定、両翼はレフト西村選手、ライト浦選手を基本線としつつ長打が魅力の姫木選手やコンタクトに長けた浜岡 陸はまおか りく選手(花咲徳栄③)、俊足強肩の鈴木大照選手といったタイプの異なる選手を起用しました。

浜岡 陸選手


西村選手が初の規定打席に到達、最終的に打率.302(43-13)でシーズンを終えました。
さらに浦選手の復活は頼もしかったでしょう。ファーストもこなしつつ打率.333(48-16) 1本塁打で外野手のベストナインを受賞しました。

西村 友哉選手



まとめ

新たに2投手のデビューはあったものの、卒業していく4年生を筆頭に特定の投手への依存からは抜け出せなかった印象は否めなません。

秋の野手起用は主軸の不調もあって苦しんだ印象。また、春ベンチ入りしていた4年生の多くが登録外となり、下級生を多めに入れていたのも印象的でした。

春季リーグを2位で終えたことで優勝候補としても期待された秋季リーグでしたが、春の躍進を支えた選手が投打に奮わず4位という結果に終わりました。

3.2024春季リーグの展望

はっきり言って日本一を狙えるだけの選手が揃っていると私は思います。

そしてその通過点となる春優勝への課題を3つのキーポイントに分けたので、要所で紹介しつつ今季の展望を語っていこうと思います。

投手

投手の軸となるのはやはりこの2人、篠木、吉鶴の両投手です。

2人ともスピードボールにカットボール、スプリットといったキレのある変化球で三振を積み上げる本格派。4年生での結果次第では2人ともドラフト1位が狙える投手であり、ドラフトイヤーとなるラストイヤーに更なる進化が期待されます。

篠木投手は肩の違和感もあってオフはノースローでの調整となりました。

法大が練習納め 最速157キロ右腕・篠木健太郎「来年は日本一とドラフト1位競合を目指す」 - アマ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

この二枚看板は下級生から実績を積み上げており日本代表の合宿も経験しています。互いに能力を最大限発揮出来れば大学球界No.1のWエースと言っても過言ではないでしょう。

ここで残りの投手を語るうえで欠かせないのがキーポイント①です。

①投手の負担分散

先ほど篠木吉鶴の二枚看板がどれほど強力かを説明しました。しかし最低10試合、勝ち点制で更に試合数が増えることを考えるとこの2人だけでリーグ戦を勝ち抜くことは不可能です。

昨年の法政大学の投手起用は偏っており、特定の投手ばかりが投げているといった状態でした。昨秋の低迷はWエース筆頭に特定の投手に頼りすぎて負担がかかっていたのも原因のひとつとして挙げてもいいと思います。

春は4年生で64イニング(尾﨑42 1/3イニング、塙16イニング、武冨5イニング)
秋は4年生で60イニング(尾﨑23イニング、塙25 1/3イニング、武冨11 2/3イニング)

篠木吉鶴がベストのパフォーマンスをしたとしても、この2人でリーグ戦を戦いぬくのは不可能です。
特に主戦先発を担った尾﨑投手、リリーフで鉄腕っぷりを発揮した塙投手の穴は大きいでしょう。しかし、誰かがその穴を埋めなければなりません。この選手層ならば3枚目の先発を立てるくらいが理想だと思います。それではこの課題を解決できそうな選手を挙げていこうと思います。

丸山投手はWエースを除けば一番リーグ戦で投げている投手です。鋭く曲がるスライダーが武器の投手で、昨秋のフレッシュトーナメントでは東大相手に8回で11個の三振を奪う奪三振ショーを披露しました。

【硬式野球】”最速151㌔右腕”爆誕 丸山陽太が8回11奪三振無失点の快投! 片山が決勝犠飛 /2023秋季フレッシュトーナメント 東大戦 – スポーツ法政 (sports-hosei.net)

順当に行けば塙投手の担っていた便利屋のようなポジションとして期待したいですが、どこかで先発もあるかもしれません。とここまで期待されていた丸山投手ですが、おいどんカップにて肘を抑えながら降板となってしまいました。

それでも今年はその穴を感じさせない投手陣が揃っています。

まず篠木・吉鶴に負けず劣らずの4年生投手から。
1人目は安達 壮汰あだち そうた投手(桐光学園④)。下級生の頃から何度かベンチ入りの機会はあったものの、未だにリーグ戦での登板はありません。投手としては制球力を武器に変化球を巧みに操り打者を打ち取る技巧派投手です。また高校時代に二刀流としても活躍しており、バッティングも注目ポイントのひとつです。
大島新監督が「一番期待している」とまで挙げる投手であり、ラストイヤーながら飛躍が望まれます。
法大・大島公一新監督「一番期待している」リーグ戦未登板の安達壮汰をキーマン指名 - アマ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

安達 壮汰投手


2人目の山城投手は長い手足から放つ角度を活かした投球が持ち味の投手。おいどんカップでは2月後半の寒い中で140キロ後半のストレートを連発していました。若干安定感には欠ける印象的ですが、いい時のボールは凄まじく、守護神候補として活躍が期待されます。

2年生では針谷 隼和はりがい はやと投手(桐光学園②)、山口 凱矢やまぐち がいや投手(桐蔭学園②)という神奈川高校野球出身の2名が挙がります。

針谷投手は足を大きく上げるフォームから多彩な変化球を投じて打者を打ち取り、山口投手は力強い速球で打者をねじ伏せます。リリーフを中心に様々なシチュエーションでの活躍が期待出来るでしょう。

他には宇山 翼うやま つばさ投手(日大三③)、赤間 梢吾あかま しょうご(法政二③)の両3年生左腕も着実に力をつけてきています。

宇山 翼投手
赤間 梢吾投手

さらには落ちる球が武器の藤森 粋七丞ふじもり いきなすけ投手(青森山田③)、鋭く手元で変化するボールでフレッシュでも好投を見せた野崎 慎裕のざき のりひろ投手(県立岐阜商業③)と言った投手も控えます。


いずれも持っているものは素晴らしい選手ばかりですので経験が少ないことが懸念材料にはなりますが、ここは元プロ野球選手である大島新監督の腕の見せ所とも言えるでしょう。

野手


こちらもリーグ戦経験のある選手を中心に、ポテンシャルの高い選手が脇を固めます。

キャッチャーのレギュラー筆頭は吉安選手。主将にも就任し、
強打の田所 宗大たどころ そうだい選手(いなべ総合④・右右)も昨年全試合でベンチ入りしました。
ルーキーながらベンチ入りを経験した中西選手、土肥 憲将どい けんしょう選手(鳴門②)の2人だけでなくスローイングならチームトップクラスの川崎 広翔かわさき ひろと(日大②・右右)選手と、新2年には逸材が揃っています。

川崎 広翔選手


吉安選手が打撃において確実性に課題を残していたことを考えると、併用という形も考えられます。

内海貴斗選手が抜けるファーストは激戦区となることが予想されます。
その筆頭が今季から一塁手に登録変更となった田所選手。おいどんカップではパナソニックから猛打賞、ソフトバンク三軍を相手にホームランと打力を発揮し、守備での声掛けも印象的でした。


フレッシュでは捕手登録だった菅野 樹紀すがの たつき選手(土浦日大③)、佐藤 拓斗さとう たくと選手(日大山形③)といった大柄な選手が中心に起用されていました。
ショートを主戦場とする選手も打力を活かしてコーナーに回っており、彼らに強打の山下 陽輔やました ようすけ選手(智辯学園・右右)を加えた選手らが起用されそうです。

菅野 樹紀選手


外野は内海、西村、姫木の3選手を中心として起用することが考えられます。いずれも高い能力を秘めた選手であり、この3人の出来が優勝のゆくえを左右すると言っても過言ではないでしょう。
安定した守備力を誇る西村選手は固定の可能性が高そうですが、藤森康淳選手や浜岡選手がセンターに回ってきており、両翼は内山 陽斗うちやま はると選手(天理・右左)、大沢 翔一郎おおさわ しょういちろう選手(上尾・)、池田 惟音いけだ いおん選手(静岡・右左)らが彼らのレギュラーを脅かします。

②本塁打の増加

一塁のメンバーの際にも触れましたが、今年の法政大学には長打、特にキーポイント②本塁打を期待したいところです。
より多く得点が入れば投手運用もやりやすくなるでしょう。

春は10本塁打でリーグ2位タイでしたが、秋はW内海を始めとした主軸のコンディション不良などもあり中津選手と浦選手の1本塁打ずつ、合計わずか2本塁打でリーグ5位という結果でした。二塁打に関しては23本でリーグトップでしたが、一発で得点が出来る本塁打はやはり増やしたいところです。

現メンバーで複数の本塁打を記録しているのは通算3本の中津選手のみ。西村選手や武川選手も体格はそれほど大きくないものの飛ばす力はあり、オフにパワーアップしたことを考えてもリーグ戦初本塁打を打ってもおかしくないでしょう。
【硬式野球】プロで活躍する中京大中京の同期に刺激を受け 強打の外野手・西村友哉が副将として打線の核となる!(新幹部インタビュー③) – スポーツ法政 (sports-hosei.net)

ですが、やはり量産を期待したいのはスラッガータイプの選手。
内海壮太選手は一際目立つ大きな体格と長いリーチを活かして助っ人外国人選手のようなバッティングをします。
姫木選手は怪我が多く下級生時には出場機会に恵まれませんでしたが、全身を使った豪快なフルスイングが魅力。ハマれば試合の流れを変える長打を連発するでしょう。足や肩といった身体能力も優れているためドラフト的にも注目の選手であり、試合前の打撃練習から一見の価値ありです。
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先述した通り一塁手にコンバートとなった田所選手にもかかる期待は大きいでしょう。

レギュラーだけでなく控えにも長打を期待できる選手が控えており、打線の爆発力は全国でもトップクラスなため、打順の組み方なども踏まえて注目して見ると面白いでしょう。

③二遊間のレギュラー
ドラフト的にも注目の集まるポイントはここではないでしょうか。今年はドラフト最注目となるであろう明治大・宗山塁選手(広陵④)を筆頭に慶應大・斎藤快太選手(前橋④)・早稲田大・山縣秀選手(早大学院④)・東大・青貝尚征選手(攻玉社③)と守備に優れたショートが東京六大学には揃っています。法政大も例に漏れず有力な選手が今泉選手の抜けたショートのレギュラーを虎視眈々と狙っています。

ショートのレギュラー筆頭になるのが中津選手。外野手として定着していますが高校時代はショートの名手としてドラフト候補にも挙がった選手です。彼が強打のショートとして定着すれば外野が1枠空き、内海・西村・姫木の3選手を同時に起用できるのは大きいです。
打撃はどんどん良くなってきているので、高校時代から高い評価を受けていた守備パフォーマンスを存分に発揮出来ればドラフト候補として宗山選手に次ぐ存在になりうるでしょう。

新3年生の世代は本職を遊撃手とする選手が複数います。

守備でいえば石黒和弥いしぐろ かずや選手(高岡商業③)がトップでしょう。ボールへのアプローチやグラブさばき、握り替えなどどれを取ってもハイレベルです。
リーグ戦では主にショートの控えでノックを受けており、昨年のフレッシュトーナメントでも春秋合計6試合全てでショートとしてスタメン起用されていました。また、打撃センスも優れています。

品川 侑生しながわ ゆうせい選手(三重③)・増田 凜之介ますだ りんのすけ選手(春日部共栄③)も打力にユーティリティ性を兼ね備えており、選手内でも評価が高いです。

セカンドは昨季ベストナインの松下選手、これまではサードを主戦場としていた武川選手が筆頭格。お互いに上位打線を任される打力があり、武川選手はこれまでの1番から4番も打つようになっており、打順が変わることでどのようなパフォーマンスを見せるかも見どころではないでしょうか。

藤森康淳選手も他にはない強みである瞬足を武器にレギュラーの座を虎視眈々と伺います。セカンドだけでなくセンターも守るようになっており、どのような起用がされるか注目です。

また、オープン戦では1年生ながら強打のセカンドとして高校日本代表候補合宿にも選出された中村 騎士なかむら ないと選手(東邦①)も起用されており、どこかで出番があるかもしれません。

新2年生の金谷 竜汰かなや りゅうた選手(東海大菅生②・右右)、深谷 謙志郎ふかや けんしろう選手(東海大相模②・右右)の東海大学附属高校出身コンビにも注目。特に深谷選手は茨城で行われた大学野球スプリングフレッシュリーグの茨城アストロプラネッツ戦で1試合2発という離れ業をやってのけました。

深谷 謙志郎選手


打撃で松下選手に弟子入りした効果でしょうか。高校時代から評判の大塚瑠晏選手(現東海大③)をお手本とした守備も魅力であり、レギュラー争いに割って入るかもしれません。

【硬式野球】鴨川キャンプリポート② 合言葉は『鴨川から神宮へ』連日の実戦練習で一軍へ這い上がれ! – スポーツ法政 (sports-hosei.net)

ここまで今年の法政大学野球部について紹介してきましたが、いかがでしょうか?今年のチームについて様々な強みがあると思いますが、選手達がよく言うように4年生中心としたチームであるのは大きいと思います。やはり大学野球というスポーツで下級生から経験を積んでいる4年生が中心になるチームは強いでしょうし、選手達も優勝したいという思いは強いでしょう。今年は意識の部分から大きく変わっているようで、必然的に結果はついてくるはず。最後にこのチームが笑顔で春のリーグ戦を終えられるよう、優勝の期待を込めて、今回のnoteを締めさせていただきます。みなさん是非神宮球場にお越しください。






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