インテリアとしても「本のある暮らし」を楽しんでみて♪（Ｖｏｌ．１０）

「はるとあき」吉田尚令(イラスト)斉藤倫／うきまる(著)

読んで楽しいのはもちろん、読み終わった後に飾っておきたくなるような思わずジャケ買いしたくなる《表紙が素敵な本》たちの中で、今回は、「はるとあき」を、ご紹介します。

お互いに姿を見たことがない春夏秋冬の「はる」と「あき」。

ふたつの季節が往復書簡をはじめる物語です。

「はる」は、桜や苺。

「あき」は、紅葉や茸など。

相手の知らない自分のことを教えます(^^)

面白いのは、「なつ」と「ふゆ」は対照的に、お互いのことへ強い関心は無くて。

その性格の違いも面白いですよ。

春夏秋冬の各季節の擬人化に加えて、改めて手紙をかく喜びを教えてもらったり。

自分の知らなかった世界に触れる新鮮さに気付けたりと。

顔の見えない相手との友情。

その点がとても上手に表現された絵本だと思います(^^)

たぶん、どの物語においても、作者の眼差しが、それを綴るために選び取られた言葉はもちろんのこと、選ばれなかった言葉達にも注がれているのではないかと感じます。

そして、それらの言葉のことを決して忘れていない気がします。

どの本も、その余白に目を向けてみると、色んなことを教えてくれるのだと、そう思います。

すべてを語りつくさない。

きっと、そう決めているに違いないことによって生まれる物語の隙間や余白を、是非、色んな物語を読む際に楽しんでみてくださいね(^^)/

心で直接物語を受け止めれば。

理屈を超えて「分かる／解る」瞬間がきっと訪れるのではないかと、そう感じます。

今の生活がなんだかせわしないと思っているあなたへ。

この美しく愛すべき物語と本を贈ります。

インテリアとしても「本のある暮らし」を楽しんでみてくださいね(^^♪

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