自分より「ベテラン部下」のマネジメント法_ロジラテ思考
サラリーマンは、仕事も職場も上司も部下も選べません。
だからストレスが溜まります。
きっと読者の中にも、「その通り!」と共感下さる方が沢山いらっしゃると思います。
私が52歳のとき
それまで海外営業など未経験、一度も触ったことのない製品を扱う海外営業部長になりました。
部員達は全員その道プロフェッショナルで、着任した日から初めて聞く用語ばかりで何をいっているのかさっぱり分からず、
「あぁ。さっぱり分からん!」
「逃げちゃおうかな!」
なんて不謹慎なことも考えた日々でした。 苦笑
1.ベテランの部下達ばかりだと何が起きるのか?
上司(私)と部下の間は、ギクシャクしてこんな状態になります。
つまり部長とは言っても、名ばかりの部長。
「何も知らない、何も出来ない、何も頼れない上司」ということになります。
まぁ部下の立場で考えると、やっかいな上司ですから、分からないでもありません。
2.マネージャーのミッションは何かを考えると
こういう状況は、サラリーマンだったら誰しも経験する可能性があります。
まだ若手であれば一生懸命学び、知識経験を身につけていけばいいのですから、時間が解決してくれます。
しかし、マネージャーはそうはいきません。
業界や製品、知識経験を学ぶ時間など与えられず、速攻で成果をあげることを要求されます。
ではどうすれば良いか?
答えは至ってシンプルです。
「すべて成果をあげることに集中し、それ以外のことはやらないと割り切ってしまう」です。
部下達が何十年もかけて身につけたスキルや知識経験を、50歳過ぎたマネージャーが今更学んだところで、追いつくわけはありません。
それであれば、彼らをいかにマネジメントして成果をあげさせるかに集中したほうが、成果をあげることができます。
3.成果をあげるために、マネージャーがなすべきこと
マネージャーの仕事は何か?
様々な書籍でマネージャーのミッションが解説されていますが、私はこの3つに尽きると信じています。
この3つのミッションを実践するためには、必ずやらねばならないことがあります。
それはメンバー達の活動や上がってくる報告を、注意深く観察して
何があって
何故そうなって
何をして
何が起きたのか
時系列に記録することです。
何故なら、これをやっていくと市場の変化とメンバーの強みがはっきり見えるからです。
市場の変化は、事の大小に関わらず日常茶飯事に起きますが、その中にイノベーションの種が潜んでいますが、時系列に記録しておかないと、時と共に忘れ去られてしまいます。
4.市場の変化と部下の強みを記録するロジラテ思考ノート
1)ロジラテ思考ノートを使って、メンバーと議論する。
①例えば、市場別に下表のようなノートを使って日々メンバーから上がってきた情報を、日付けと共に記録してきます。
②1ヶ月終わったら「できたこと」「Why(何故それが起こったのか」「How(次月何をするのか)」を時系列に記録していきます。
③翌月月初に、このノートをベースに市場変化を一緒に議論していきます。
④半期が終わったら、このデータからメンバーの強みや特性の発見を行います。
こうして、半年、一年と時系列に議論を繰り返していくうちに、イノベーションの種を見出して成果に繋げることができます。
2)ロジラテ思考ノートの事実を、メンバーと一緒に現場に行って検証する。
半年後、メンバーと議論した戦術の効果を検証するため、市場や客先に一緒に出向いて検証していきます。
こうすれば、「どんな仕事」、「どんな職場」、「どんな上司や部下」でもマネジメントできるようになります。
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