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「絶対に雇ってはいけないコンサルタント」_ロジラテ思考

世間にはコンサルタントが沢山いらっしゃいます。

マーケティングコンサルタント、マネジメントコンサルタント、ITコンサルタント様々です。。。

しかし、改めてコンサルタントは何をする人なのかをネット検索すると、以下の通りでした。

ある分野についての経験や知識をもち,顧客の相談にのって,指導や助言を行う専門家。特に,企業の経営・管理術などについて,指導や助言をする専門家。

つまり助言する人なんですね。

1.学ばないコンサルタントの話


先日 知人に頼まれて、あるマーケティング コンサルタントのセミナーに参加したときのお話です。

コンサルタント A氏はマーケティングや、人事など幅広いコンテンツを武器として、数社のクライアントをもつ有名な方とのことでした。

セミナーの参加者20名は、皆さん幹部クラスの方々でA氏の話を真剣に聞いておられました。

当日のテーマは、「DX(デジタルトランスフォーメーション)の活用法」。

わたしも興味ある分野だったので楽しみにしていたのですが。。。。
A氏は開口一番 こんなことをおっしゃいました。

「DXの要は、データのデジタル化です」

「紙資料で管理されてませんか?」

「エクセルファイルを個人持ちしてませんか?」

「これは非効率の極みです」

「紙資料は、一刻も早くPDF化して共有しましょう」

「電子ファイルは、クラウドで共有しましょう」

「DXは、それがなければ始まりません!」

私は、これを聞いて絶句しました。
A氏のおっしゃっていることはデータ管理の話で、すでにどこの企業でもやっていることです。

結局、最後までDXの話はなく、データ管理の話で終わってしまいました。

そこで質疑応答で、こんな質問を投げかけてみました

DXとはユーザータッチポイントを企業自ら作り、そこから得られたデータを分析することだと思います。

その分析結果から、顧客の新たな体験価値。つまりUX(ユーザーエクスペリエンス)を創り出してイノベーションを起こすことがDXの目的。

社内データのデジタル化は重要ですが、UXを意識せずに積み重ねたデータは、イノベーションの創造には役に立たないと思うのですが、いかがでしょうか?

それに対して、A氏は

A氏 
飯田さんのおっしゃる通りです。
ただ、多くの企業はまだそこまで到達していないんです。

だから、まず社内データのデジタル化が重要なんです

凄い論旨です!
このレベルで、高いコンサル料をとっているとは!驚きです。

2.こんなレベルのコンサルタントでもクライアントがつく日本

なぜA氏レベルでも、クライアントが付くのでしょうか?

答えは簡単です。

クライアントが勉強しないからです。
分からないことはコンサルタントに任せ、彼らのご指導の元で成果をあげようと考えているクライアントです。

それに対してコンサルタントは、責任を負う必要がないので、適当な知識でコンサルティングできてしまう。

この状況は、かなりヤバいです。

3.本物のコンサルタントって、どんな人なんだろう?

A氏をよく観察すると、致命的に欠落していることがありました。

それは仮説がないということです。

本物のコンサルタントであれば、クライアントの現状を分析し、マーケットと照らし合わせて、以下を提案すると思います。

1)クライアントの抱える問題点を明らかにし
2)何故、その問題が起きたのか仮説を立てて説明し、
3)解決すべき問題点を明らかにし、
4)課題と戦術を示す

コンサルタントのミッションは、助言者、傍観者なので、ここまでやってくれれば十分だと思います。

4.最後はクライアントの意思決定次第


クライアントのミッションは、コンサルタントが提案してきた助言が正しいかどうかを判断し、実践すべき提案を意思決定することです。

しかし勉強しないクライアントは、コンサルタントに委ねてしまっているので、正しい意思決定ができません。

正しいコンサルティングとは
●賢いクライアントは、すでに幾つかの答えを持っていて、
●それを後押しする提案をするのがコンサルタントの役割

という関係性が正しいのではないかと思います。

しかし現実は、
●解決すべき問題点の洗い出しと、戦略戦術を人任せにしたいクライアント
●責任を負わないが、自分の知識知見で提案するコンサルタント

がお互い食い違った思惑で、成果を求めているのではないでしょうか?

おおお こわ!


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