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ビジネスの「潮目」と「潮時」を見極めるマネジメントの話

世の中に、永遠に続くビジネスはありません。

いくら歴史ある大企業であっても、既存のビジネスモデルをイノベーションしていない企業は消え去る運命を持っています。

しかし日本を顧みると、GDPは台湾に追い抜かれ、さらに韓国に追い抜かれそうになっている今、日本企業のイノベーション力が落ちているように思えます。

イノベーションを起こすためには。トップやマネージャーが事業の「潮目」、「潮時」を見極めなければ、イノベーションを起こすことはできません。

今日は、「潮目」、「潮時」についてお話します。

1.ビジネスにおける「潮目」と「潮時」とは


 ビジネスでよく聞く言葉に、「潮目」と「潮時」があります。
各々の言葉の意味を調べてみると、こんな意味だそうです。 

【潮目とは】
流れや温度が異なる潮流がぶつかり合う場所で、海面状に細長く筋が見えたり、さざ波が立っている場所を意味する。

つまり「潮目」とは、変化を見極めることです。

【潮時とは】
物事を始めたり終えたりするのに、良いタイミングを意味する。つまり潮時とは、月の引力によって満ち引きする干潮、満潮によって海面が変化すること。

つまり「潮時」とは、物事の終始ということになります。

2.ビジネスの潮目、潮時を見極める方法


1)潮目を見極める

潮目とは、変化を察知することです。

察知したら、自分が持つ経験、知見、能力と体系化されたコンテンツを使って成果を生み出せるか判断することです。

先日、有名なスーパーアキダイの社長が興味深いお話をされていました。

「今、野菜が高騰している中、レンコンの価格だけが安定している。」

「野菜の高騰の原因は、異常気象です。」

「レンコンは温度変化の影響を受けにくい野菜なんです。」

野菜の高騰をロジラテ思考で分析すると、潮目がこんな感じで見えてきます。

What(何が起こっているのか?)
・野菜が高騰している。
・レンコンだけが安い価格を維持している。

Why(なぜそうなっているのか?)
・異常気象(低温)の影響で、多くの野菜が1.5倍から2倍になっている。
・レンコンは、温度変化に左右されず安定的に収穫できる

Why(課題)
・温度変化に左右されない野菜の開発と開拓

How(戦術)
・温度変化に左右されない野菜を開拓し、それを使ったグルメの開発
・温度変化に左右されない特性を持った野菜の開発

この分析の是々非々は別として、潮目(変化)をWhat、Why、Howで分析して、イノベーションの種を見出すことが大切です。

この考え方、、、、面白いと思いませんか?

日頃、ニュースや様々な情報に接したとき、What、Why、Howで分析するとそこに面白いアイデアを着想することができます。

余談ですが私のNoteネタは、常にWhat、Why、Howに仕切られたNoteノート(洒落じゃありません 笑い)を持ち歩き、目にした変化を分析しています。

こうするとNoteネタが尽きることもなく、苦労なく記事を書くことができます。

これもイノベーションかもしれません。

2)小さな潮目を、大きな潮流へと昇華させる


ひとつの潮目が見つかり、小さなイノベーションの種にできそうなら、別の潮目とぶつけてさざ波を起こしていくと、更に大きな潮目に成長します。
 
潮目をぶつけるとは、同じ温度感、共感を持った人達と交流し一緒にイノベーションを起こす活動です。

大きな潮目ができれば、そこに本当のイノベーションが生まれます。

3)潮時を見極める

大きな潮目が生まれ、イノベーションを起こしたとしても、いずれは消え去る時が必ずやってきます。

それを見極めるためには、自分のコンテンツが「顧客への貢献」と「マネタイズ」ができているかを常に自問自答することです。

もし顧客への「貢献」ができていても、マネタイズできないのであれば、ビジネスモデルを見直す潮時です。

もし顧客への貢献ができない事業であれば、撤退の潮時かもしれません。

潮時を見極める最も重要な視点は「顧客への貢献」です。

ここが確保できない事業は、いずれ消え去る運命です。

4)貢献をする「顧客」とは誰か?が大切なんです。

「顧客とは誰か?」を見誤ると間違った判断をすることになります。

例えばTier企業(下請け企業)の顧客を、
「元請けメーカー」と考えるのか?
「エンドユーザー」と考えるのか?
で「貢献」の意味が随分変わってきます。

ここはとても重要なことです。

皆さんは「潮目」、「潮時」はいかがお考えでしょうか?
いつか皆さんと、お話できる機会があるといいなぁ・・・

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