「部下の『強み』と『好き嫌い』を区別できないマネージャーは、人を活かせない」という仕事術の話。
人間ですから、人の好き嫌いはあります。
たとえ気に入らない部下であっても、マネージャーは彼らの「特性」、「能力」、「強み」を活かして成果を上げねばなりません。
そのためには、部員の活動や成果をどういう視点でみるかがとても重要です。
今日は、それについてお話します。
1.人は、他人を好き嫌いで見てしまう弱い生き物であることを知っておく。
例えば、お気に入りの部員が成果を上げたとき、
「あぁ 彼なら当然だ。やっぱり〇〇君は違うよなぁ」
っとなります。
失敗したときは、
「彼がやっても上手くいかなかったんだから、仕方ないさ」
っとなります。
反対に、気に入らない部員が、成果を上げたときは
「うん?何があったんだ? 俺の知らない方法を使ったのか?」
「あぁ あの状況だったら成果を上げられて当然だろう」
っとなります。
失敗したときは、
「あぁ やっぱり彼には無理だったか。 仕方ないなぁ」
「うーーん、使いにくい奴だなぁ」
っとなります。
まったく同じ成果、失敗があっても、好き嫌いによって見方がまったく違ってしまうのが、人間の怖いところです。
始末の悪いことに、マネージャー自身がこういった偏った見方をしていることに気づいていないばかりか、他の人も同じ見方をしていると思ってしまう点です。。
こういうマネージャーが、正しい見方ができるようになるためにはどうすればいいでしょうか?
2.なぜ人を偏った見方をしてしまうのか?
よく観察すれば、答えは至ってシンプルです。
それは、このようなマネージャーは事実を見るのではなく、部員の人柄や性質を見てるからです。
つまり、事実の起承転結をきちんと整理して、理解し、評価するのではなく、人のイメージで判断してしまっているということです。
3.成果を正しい方法で測定をすると、正しい見方ができるようになります。
何か問題が起こったとき、
何が起こって(What 事実)
何故そうなって(Why 仮説)
解決すべき問題と、そうでない問題は何か(Why 課題)
課題を解決するための手段は何か?(How 戦術)
結果はどうだったのか?(Result 成果の測定)
この5つを時系列に記録し、観察と分析を繰り返して成果をきちんと測定しなければなりません。
そこには人の好き嫌いは存在せず、あるのは時系列の事実と、成果の測定結果だけです。
4.時系列のWhat、Why、How情報は、部員の素晴らしい「強み」を発見できる凄い情報なのです。
可視的な成果の測定は、簡単です。
事業の目標値に対して達成できたかどうかで判断すれば分かります。
でも、企業の将来を見据えたとき、もっとも重要な成果は不可視的な成果です。
それは、部員の「特性」や「強み」です。
何故なら、部員の「特性」や「強み」は、問題や課題を解決するときに強力な下地になるからです。
マネージャーはこれをしっかり見極めておかないと効率良く成果をあげることはできません。
例えば、ある問題の解決にあたった担当者が、数字に強いという「強み」が分かったとします。
しかし、数字に強いという「強み」だけでは武器にはなりません。
「強み」とは、その人のOS(オペレーティングシステム)のようなものであって、成果を上げるためにはOS上で走るアプリが必要です。
この場合は、その部員に統計学を学ばせて統計のスペシャリストにすることでアプリ化することです。
マネージャーは、常日頃からWhat、Why、Howを時系列に記録し、部員の「特性」、「強み」を発見し、教育という手段でアプリ(武器)を沢山つくって効率よく成果をあげることが必要です。
What、Why、Howを時系列に記録するマネジメントにご興味がありましたら、添付を是非ご覧下さい。
きっとお役に立てられると思います。
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