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ブラックSIre時代の悪夢

本番障害だ! 直ちに障害原因を調査して報告しろ!

大手SIreの大型プロジェクトに私はチームを引き連れて参加していた。

徹夜してなんとかシステム障害の修正と報告を終えてフラフラになりながらも帰宅準備を整える会社で迎えた朝。

陽の光で窓際が明るくなってくる。ポツポツと他の社員が出社し始める。中には同じく徹夜明けで朝のファミレスから戻ってきた連中もいる。服装や身だしなみが乱れているからすぐに分かる。

席を立って帰ろうと大声で私の名前を呼ぶA氏。はぁ・・と深い溜息をついて恐る恐るA氏の席にいくと以前直したバグの直し漏れがあってこれをその場で説教される。

私が経験したブラックSIre現場

だいたいこのような感じ。広いフロアに机が並んらでいて、一定間隔で「ひな壇」と呼ばれている部長クラスの席があった。席は塊を作ってそれを「島」と呼んでいた。そして島は無限回廊かの如く続く。

これはイメージ図。だいたいどこもこんな感じだった。

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大きなシステムのそれぞれの機能を島ごとに別れて開発している。

そしてだいたいどこかの島がざわつき始めたり、人が集まりだしたらその島で担当している機能で何らかのトラブルが発生している。

そしてやがてチームの責任者がひな壇に座っている部長クラスに呼び出されてその場で立たされていろいろ言われる。

たまに怒号が飛ぶと一瞬でフロア中に緊張が走る。まさに戦場。

話を戻す。

徹夜明けで新しいシステム障害の緊急対応することになった私。本番システム障害が発生したら徹夜明けだろうがなんだろうが関係なく、すぐに対処が基本。島に戻ってメンバーを会議室に集めて作業分担を決める。

しかし、ここでメンバーが誰一人集まらず、みんな逃げるようにいなくなった。なんだ?いつもと違う、うわぁぁぁ

ハッ!

気がつくと家の布団の中。

朝、目が覚めると全身がべっとりと汗にまみれていた。

私はブラックSIre案件から脱出し、自社開発のシステム会社に移って数年が経ち、職場環境は嘘のように好転しシステムを開発するという仕事を楽しんでいる。

当時はしょっちゅう悪夢にうなされていたがここ2~3年はまったく見なくなっていたのだが、なぜ今日見た?

まだ朝6時。普段なら二度寝コースだが、あまりにも夢の中身がリアル過ぎて心拍数が下がらない。もはや忘れていた当時のA氏、B氏が見た目や仕草、そのまま蘇ってきたのは驚いた。

いまさら何の記憶の整理だったのだろうか。

なにかよくないことが起こる予兆なのかもしれない。

今日はでかけないことにした。改めてブラックSIreは大変だったことを思い出した。あの頃は会社へ行くのが嫌でたまらなかったが、一方で今こうしてきちんと仕事ができているのもあの頃鍛えられた仕事のマインド、メンタリティのお陰でもあると思っている。

悪夢を振り払うかのようにnoteに書いたら、なんだか眠くなってきた。二度寝でもするか。

きっと最近noteのモチベーションが下がってる私に過去の私がネタをくれたんだろう。これはブログに書くネタじゃないしね。

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