見出し画像

今日はプレミアムキャッシュレスフライデーらしいので、便乗してSF世界の”通貨”の話

現金万能国の日本ですが、最近は流石にやっぱりキャッシュレスがいいんじゃね、ということで、官民上げてキャッシュレス化の動きが色々進んでいるようですね。
ちなみに、今日(10月18日)はキャッシュレスフライデーなる日だそうです。
既にみんな忘れてるであろう「プレミアムフライデー」と官民のキャッシュレス推進を進める団体の「キャッシュレス消費者還元」を組み合わせたもので、電子決済とか使うとなんか色々お得な特典があるのだとか。

さてそんな前振りはともかくとして、キャッシュレスとか電子通貨とか仮想通貨とかちょっと未来っぽい感じがしますね。
では未来を扱ったSFの世界ではその辺りがどのように扱われているかというのがちょと気になるじゃないですか。
今日はそんなお話。

**通貨が消滅したスタートレックの世界の通貨

**

さて、世の中には色々なSFの小説やドラマがありますが、一番進んだ貨幣体系を持つのはスタートレックの世界でしょう。
この世界では無尽蔵の反物質エネルギーの発見と、レプリケーターと呼ばれる空間からエネルギーを取り出し、物質化させて既存の物体を丸ごと複製する便利アイテムが普及した結果、貨幣が意味を持たなくなり、通貨制度どころか貨幣経済自体も消滅してしまった世界になっています。
つまりスタートレックの世界では銀行は意味をなさないので、業態としてとうの昔に消滅してしまっているのです。

ついでに惑星連邦内に限ってですが、貧困と戦争も根絶され、一部のものを除けば、市民は働く必要もなければ、物を作る必要も、買う必要もありません。
ある意味究極の超共産主義のようなものです。

とはいえ広い宇宙のこと。どこもかしこも惑星連邦みたいなユートピア的国家ばかりではありません。
未開の惑星もたくさんありますし、クリンゴンやロミュラン、ドミニオンの様な連邦外の星間国家では連邦とは価値観も全く違います。
又連邦内でもボリアン人のように交易の関係上通貨を使用していることもあります。
そこで連邦外の他国との交易には連邦クレジットと呼ばれる一種の通貨が用いらます。
これは正確にいえば通貨ではなく、エネルギーの使用権を証券化したもので、宇宙船が飛び交う銀河では、エネルギーそのものが通貨的役割を果たしているということなのです。

スターウォーズ世界の通貨は標準クレジット

ではスターウォーズの世界ではどうでしょうか?
スターウォーズの世界の通貨は標準クレジットと呼ばれています。
こちらは銀河全域で使われる共通通貨で共和国の全盛期には電子通貨が使用されていました。

つまりキャッシュレスだったのですが、クローン戦争や内乱によって、そのデーターの保証がなくなる事を恐れ、末期にはデータによる共和国クレジットは誰も受け取らなくなっています。
その為、膨大な担保資産を持つインターギャラクティック銀行グループがその価値を担保している物質通貨が重用されるようになっている、という世界です。
特に銀河共和国が力を失い、様々な惑星が独自にクレジットを発行するようになると、インターギャラクティック銀行グループ発行のクレジットは、銀河全体の交易においてほぼ標準的な地位を占めるようになり、内戦期には帝国や反乱軍も、インターギャラクティック銀行クレジットに連動したクレジット貨幣を独自に発行するほどでした。

しかし度重なる戦争はやがて貨幣経済そのものを破壊するようになり、とくに共和国にしろ帝国にしろ統治が行き届かない銀河辺境では標準クレジットは完全に信用を失ってしまいます。
最後には複製の難しい希少金属などが通貨代わりにして物々交換するまで経済は後退してしまうのです。
この辺は史実のローマ帝国あたりの歴史をなぞったものでしょうか。

さて、未来の通貨の行く末は、スタートレックなのか、スターウォーズなのか、あなたはどちらだと思いますか?