「ベイトマンニュース」スコットランド生活㉝現実にぶち当たる

夫が今のゴルフ場での仕事を始めて2か月半が経ちました。
最初の頃はストレスとプレッシャーでいっぱいいっぱいだった以前のITの仕事から離れられたこと、そして新しい挑戦として、自分が好きなゴルフに関係する仕事に就けたことがうれしくて、毎日生き生きと楽しそうに頑張っていた夫ですが、ここ最近はかなりしんどそうです。

今の仕事は以前とは違って「外」。晴れでも雨でも、寒かろうが暑かろうが「外」です。そして身体を使う体力勝負の仕事です。朝早くから夜遅くまで、時には10時間以上ぶっ続けで働くときもあります。
最初は無我夢中で頑張ってきた夫ですが、ここ最近はさすがに疲れてきて、身体もあちこちギシギシボロボロ。ITの仕事とは違う「夢の仕事」だった今の職場の現実にぶち当たり、その予想以上の厳しさに愕然としているようです。

どんな仕事も同じやと思うんですよ。いい所もあれば嫌いな所もある。楽ちんな所もあればしんどい所もあります。そういった部分は頭では理解していても、ほんまに感覚として理解できるのは、実際にしてみてからのこと。
夫も実際にこの仕事を経験し、現実にぶち当たった今が一番しんどい時なのかもしれません。
話しを聞いていると、夫の仕事チームは皆で団結して働いていて、しんどい仕事を分け合って、協力し合ってやっている様子なので、今のしんどい時期を乗り越えて、これからもここでやっていく、という夫の覚悟さえ決まってしまえば、後は「こんなもんや」と仕事を理解した上で案外楽しく働いていけるのかもしれないな、と私は思っています。

さて、今後はどうなるでしょうかね。夫は超真面目な性格ですから、しんどい、しんどい、と言いながらも毎日の仕事には向かうことでしょう。そうしていつか今のしんどい時期を乗り越えるのか。それとももうこれ以上は無理、と新しい仕事を探すのか。
どちらにしろ、今までの経験とは全く違った新しいことにチャレンジしていることが素晴らしい、と私は思っているので、どっちになっても「それでいいやん。」と受け入れるつもりでいます。

一方夫と同じく、今までと全く違った職場で働き始めた私の方は、現実の壁にぶち当たることもなく、サクサクと仕事に行っています。私の場合は「野菜工場のパート」ってことで、最初から変な夢も期待もなかったので、逆によかったのかもしれない。実際には休みが多いし、対人関係のストレスもなく、「え？なかなかいい職場やん。」と見直したりして。笑。
実は私、同僚からも一目置かれるほど「人参をピックする」才能があるみたいなんですよ。とにかくめちゃくちゃ速いらしく、静かで速い動きに皆がびっくり。いやぁ、こんな才能、他では生かせないですからねぇ。うれしいような、別にいらんわ！とツッコミたくなるような、そんな複雑な気持ちでサクサク働いております。笑。

現時点では夫も私も、まだまだ変化の途中にいると思います。まだまだ「落ち着く」段階にはたどり着いていません。しばらくは落ち着かへんやろう、ということはスコットランドに移住する、と決めた時からわかっていたことなので、今の時点では自分たちの人生を信じて、この変化をただ経験するのみ、と今目の前にあることに向き合うしかありませんね。

今日、久しぶりに夫と休みが合ったので、夫が働いているゴルフコースのそばにある美しいビーチに行ってきました。そこはほんまにきれいな所でしたよ。すれ違うキャディーさんたちから次々に声を掛けられる夫は、すっかりチームの一員として溶け込んでいるようやったし、何よりここで、身体を動かして働く人たちは、皆いい顔をしていたのが印象的でした。
大きな空と目の前に広がる海とゴルフコース。日に焼けて、いい顔をした同僚たち。夫はいい仕事に就いていると思いますよ。

美しいビーチ