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「ベイトマンニュース」甥っ子の素敵な結婚式

私には姉の子供たちである甥っ子と姪っ子が1人ずついます。この度甥っ子の結婚式があったので、ちょっとだけ日本に里帰りしてきました。
甥っ子は今年28歳。大学院卒業後にエンジニアとして働き始めて2年目になります。大学時代からお付き合いしていた奥さんとは、実は昨年入籍していたんだけど、コロナ後で式場の予約が全く取れず、実際の式が今になりました。

ここからは叔母バカ炸裂で言いますが、甥っ子はほんまにいい奴なんですよ。優しくて正義感が強くて、友達思いで家族思い。繊細な所もあるけど、ちゃんと自分の意見も持っていてたくましい。そしてさすが「喋るのを止めたら心臓も止まる」と言われる姉の息子。とにかくようしゃべります。笑。
そして何より若者に似つかわしくなく、古風で純な日本男児という、めっちゃいい感じの甥っ子です。

そんな甥っ子夫婦が選んだのは、神社での挙式でした。親族も皆着物や袴姿で、歴史ある大阪天満宮での挙式は、厳かで最高でしたよ。
披露宴も、ド派手な演出をしたり、何度もお色直しをするような、新郎新婦主体のものではなく、家族と友人達に感謝を伝えるための披露宴、ということがひしひし伝わる、温かいものでした。

実は私たちの結婚式も神社での伝統的なものでした。
当時私自身結婚式に興味がなく、夫がイギリス人ということもあり、国を跨いでの結婚式は大変やろうから、もう式はしなくていいかも、と思っていたんです。
でも最初私たちの結婚を反対していた父から出された結婚の条件が、「結婚式をしなさい」ということだったんです。
え?なんで?と思いつつ、その頃は結婚するために結婚式をする、という意識で計画を進めていき、その本当の意味を考えることもなかったんですが、今なら父の真意がわかります。

「自分たちがどんな結婚式がしたいのか。」
それを考えるだけで、そして話し合うだけで、お互いの価値観、家族への考え方、金銭感覚、趣味などを知ることができます。特に私たちは国際結婚だし、当時は言葉でのコミュニケーションが十分にとれる状態ではなかったので、自分たちの結婚式を計画したことで、イギリス人の夫が、私と同じような普通の感覚をもっているのか、どんな事を大事にしているのか、を実際に認識することができたと思いますね。

加えて結婚式という場で、親や友人たちにこれまでの感謝の気持ちと、「これからもよろしく」という気持ちをきちんと伝えることができたと思います。
いまだに(結婚27年目になっても)あの結婚式は私たちと家族にとって特別な一日になっています。
ほんま、今となっては、あの時父が「結婚式をしなさい。」と条件を出してくれたことに、心から感謝しています。

さて、甥っ子の結婚式当日は、雲一つない青空が広がる、気持ちのいい一日になりました。
あの泣き虫やった甥っ子が、結婚するんやなぁ。と感動で泣きそうになっていたのに、親族紹介の時に義兄が私の所で見事につまずき(私の名前はベイトマンと言うんですが、兄はそこで「べ、べ、べ…」と見事にどもり…笑。)、親族一同肩を震わせて笑うのを必死に堪える事態に陥りました。しかもなんとか親族紹介を終えた兄が椅子に座ろうとした際に、「わぁ〜っ」見事にズッコけるいう荒技まで出してきて、感動ムードから一転してコメディと化してしまったけど、ほんまに素敵な結婚式でしたよ。笑。

私は甥っ子のような今時の若者が、神社での伝統的な日本の結婚式を選び、今まで支えてくれた人々に感謝とこれからもよろしく、という想いを伝えるような素敵な披露宴をしてくれたことが、本当に嬉しかったんです。私たちの時代(バブル時代)の方が、もっと自己中心的な結婚式が主流やった気がします。あの当時はゴンドラとか、お色直し3回とか、ほんまにド派手な演出が人気でしたよね。笑。

甥っ子たちの結婚式に参加して、これからの日本はきっと大丈夫やな、としみじみ思います。こんな素敵な結婚式ができる若者がいる日本の将来は明るい。そう思わせてくれるような、ほんまにいい結婚式でした。
甥っ子夫婦、末長くお幸せに。


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