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12シトライアル第四章 勝負のX-DAY

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僕の自己満足作品、第四章の詰め合わせです。ちょっと想定より長くなっちゃった笑 メインストーリー:期末考査、夏の地区大会
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2023年11月の記事一覧

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart16

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart16

第百話 テスト中日の反省会
 昨日のテストで、俺が最も苦手とする世界史Aは乗り切った。あとはそこまでの苦ではない。2日目である本日水曜日の科目は文系のほとんどが挫折する数学Ⅱ、暗記が苦しい古典B、そしてオアシス家庭科の3本である。1科目目の数Ⅱ。文系の端くれではあるが、俺からしたら大した問題ではなかった。でもみんなは思ったに違いない。動くな点P!と。今回の範囲では動点の問題や三角関数のさわりの部分

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart15

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart15

第九十九話 イエス!世界史!!
 さあ、ついにやってきた運命の火曜日。今日から4日間にわたる一学期期末考査が始まる。4日間、計12科目というなかなかにハードな設定である。試験科目は、初日は日本史Aか世界史A、物理基礎か地学基礎(俺はそれぞれ世界史と物理選択)、そして英語表現Ⅱという3科目となっている。いきなり苦手科目からとは幸先が悪いが、2科目に免じて許す。

 現在俺は、電車の中で必死に世界史の

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart14

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart14

第九十八話 実力行使?宣戦布告?
 さてさて、なんやかんやあって骨折中の俺一人対健常な河本と上原、そして溢れんばかりの闘志、いや、殺気を復活させた天敵信岡の三人という絶望的な状況は続いている。怪我人を虐めて楽しいか!
「てっちゃん!とりあえず外野に!」
「おけ!受け取れ!」
俺は高い弧を描くようにボールを放った。これなら敵に取られる心配もない…と思っていたが、芹奈の運動能力の低さを舐めていた。俺が

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart13

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart13

第九十七話 ヒドゥン・バズーカ
 翌、日曜日もめっちゃ集中して勉強できた。正直もう万全と言っても過言ではない。さあ今日は迎えたテスト…の前日!月曜日だ。明日がテストということもあり、授業はほとんど新しい内容はやらない。明日から始まるテストのために、各々が各々の目的に合う勉強をする時間が続く。もちろん授業である以上、教壇に先生は立っている。その科目の質問くらいはできる。誰も質問に行こうとはしないが。

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart12

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart12

第九十六話 擬似姉妹恋愛トーク大海原
 気がつけばもう17時。なんやかんやで4時間も普通に働いてしまった。
「徹くんも真凜ちゃんももう上がって大丈夫だよ。お疲れ様。特に徹くん、勉強しなきゃっていう時にホントにごめんね。」
「いえ、元々は俺の我儘だし、受け入れてくれてありがとうございました。真凜もありがとな。」
「いえいえ!」
ということで、俺と真凜はそれぞれのロッカールームに入って行った。結ぶのは

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart11

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart11

第九十五話 カフェの和定食
 「お待たせしました!オムライスとアイスコーヒーです!ごゆっくり!」
「ありがとうございます!」
しばらくの後、歩実のもとに、注文していたオムライスが到着した。そして今回のオムライスは、真凜お得意のドレス・ド・オムライスである。林間学校前に俺も真凜から教わってできるようにはなったが、未だに安定してできるわけではない。その点真凜は完全にモノにしている。すげぇ…
「綺麗…い

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart10

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart10

第九十四話 テスト期間の喫茶店
 「かしこまりました!ナポリタンとアイスコーヒーのセットですね。しばしお待ちください!」
店内に真凜の声が響いた。ここは俺が働くカフェ:喫茶うなばらだ。ちなみになぜ『うなばら』というのかというと、マスター曰く、
「私の名前からとったんだよ。苗字が菅原、名前が克海だからいい組み合わせを考えた時に、海に原で海原、そらをひらがなにしたらちょうどいいなと思ってね。まあここ、

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12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart9

12シトライアル第四章       勝負のX-DAYpart9

第九十三話 図書館の混沌
 と、いうことで俺は田辺さんと勉強しながら図書室での仕事を待っている。そしてそんな俺たちを少し離れた机から図書委員長である大城先輩が見ている…というか見守っているような目線である。
「大城先輩は勉強しなくていいんですか?」
不意に尋ねた。俺らを観察するってよほど暇人なのかと思ったからだ。
「んー、まあ普段ちゃんとやってる自負があるから昼休みまでやらなくてもいいかな。」

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