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武器になる哲学 第8回
どうも、地方公務員のばたやんです。
久しぶりの「武器になる哲学」シリーズの投稿です!
「多様性-ダイバーシティ-」が取りざたされるこのご時世に大切な考え方をご紹介します。
🔷脱構築~「二項対立」に縛られてはいないか?~
ジャック・デリダ(1930~2004)
フランスの哲学者。
ポスト構造主義の代表哲学者と位置付けられている。
エクリチュール・脱構築・差延等の概念を提唱した。
🔷脱構築とは
簡単に言えば、二項対立の構造を崩す、ということです。
デリダによると、西洋哲学は「善と悪」「主観と客観」「神と悪魔」のような「優・劣」の枠組みを前提にして構築されてきたが、脱構築では、そのような「優・劣」の枠組みがもつ矛盾を明らかにし、過去の枠組みから「脱」し、新たな枠組みの「構築」を目指すものです。
🔷2項対立の落とし穴
最近何かと取りざたされている「多様性」について考えてみましょう。
「多様性が大切だ!」と主張する人は、画一性や全体主義を批判したります。
これ実は、当人が気づかないうちに「多様性と画一性」「多様性と全体主義」という二項対立ができていて、後者は前者より劣っているとして対置されることになっています。
🔷脱構築してみる
先ほど述べた「多様性の二項対立」を脱構築すると、「多様性が大事だ、多様性を認めろ」という主張がそもそも画一的である、という批判が成立してしまいます。
多様性が重要であれば様々な考え方を認めるべきだということになって、画一性も認められるべきということになり、元々の命題と矛盾してしまいます。
脱構築とは「そもそも多様性なのか画一性なのか、という問題設定自体がおかしい」と指摘することなのです。
🔷脱構築のメリット
二項対立があることで、政策の問題点や実社会の課題を整理することができます、例えば「デザインとコスト」「強みと弱み」「個人と全体」などです、しかしながら枠組みを設定することにより思考が制約を受けてしまいます。
そんなときには、脱構築の考え方をつかって二項対立の枠組みそのものを考えてみてもよいでしょう。
この記事の内容が誰かの力や気づきになれれば幸いです。
それでは、地方公務員のばたやんでした。