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幸せの3要素! 『幸福の「資本」論』

宝島社の編集長を勤めその後フリーエージェントとして作家活動をする橘玲(たちばなあきら)さんの本です。

岡田斗司夫さんがyoutubeで紹介していて気になっていたところに友人が勧めてきたので迷わず読みました。
この本はビジネス書とかそういう枠のさらに上の根源的な人間の欲求などをテーマにしています。

<本の内容>

さてざっくり本の内容ですが、この本は人が幸福になる条件として3つの要素があり
それらをいくつ持ってるかによって8つの人生パターンが存在すると紹介します。
その後、現代で幸福になる為にどのような人生パターンを歩むのがいいのか橘さん的視点から論じています。

<この本の面白がりポイント>

①「幸福」は3つの要素から成り立つ!と具体的に示している
②社会問題やみじかなテーマに切り込む


この本では幸福という人それぞれでしょみたいなものに対してこの3つの要素を持ってる人が幸福だ!と具体的に言っているのが面白いなーと感じました。

その3つとは「自由」「自己実現」「絆」であると言います。
そしてこの3つが何から成り立つかというと

「自由」→お金
「自己実現」→仕事
「絆」→友情や愛情

であると言います。

この本では3つの条件を全てクリアした人間を「超充」と言っていますが、現実的にはこんな人あり得ないといいます。
なぜならお金と友情愛情は相反するものつまり大金持ちにはそれ目当ての人が集まったりひがむ人が増え、例え親でもそのお金にたかる可能性があり人を信用できなくなるからです。

そこでこの本では3条件の2つをクリアすることで幸福になることを目指します。


上記の3つの幸福の条件を解説していく上で橘さんは社会問題や現代人の悩みなどを例に出して深堀りしていきます。

例えば、「日本企業で蔓延するうつ病の原因」や「スペシャリストになる方法」、「自分探しの方法」などなど

なんかyoutubeの見出しとかでもありそうですがやっぱり人間ってこういう話題大好きですよねー本をよく読む知的好奇心がある程度高い人なら尚更
読んでいくうちにお金、仕事、人間関系の知識が溜まっていき自分ならどう行動していくかなーと具体的な考えが出てきて面白いです

<個人的にくらったとこ紹介>

最後に自分が折り目をつけた箇所を紹介していきます。本が手もとにある人の為にページ数も書いておきます。

<プロローグ>
p7 メディアが悪いニュースばかり流すのは人間が関心を示すから→人間が関心を示すのは遺伝子的に臆病者だから、生命の危険を感じているからこそより多くの子孫を残すように生きる

<0章 幸福論>
p38 介護と風俗は仕事の性質が似ている。だから風俗業界で厳しくなった人は介護などの福祉業界にいきがち。セーフティーネットとしての働き

<1章 自由(お金)について>
p66 年収が800万、金融資産1億を超えるとそれ以上幸福度は増えない
<2章 仕事(自己実現について)>
p97 結局1番儲かるのはエロ→しかしこれは一般的に汚れ仕事。自己実現ができないからみんなやらない
p98 自己実現は高次な欲求。自己実現は1.衣食住が満たされる 2.安全な暮らし 3.家族や周囲から受け入れられる 4.他者からの承認が満たされてから生まれてくる
p119 会社に所属してる時点で飛び抜けた個性は持ってない。個性がある人は真っ先に会社から外される会社の仕事でもやってくれるかが大事
p132 職場でのうつ病の原因は仕事に対して能力が見合ってないから、なぜそんなことが起きるか?→それは日本の企業が閉鎖的な空間だから外部の人を入れない
日本企業はメンバーシップ型で不適材不適所、欧米はジョブ型で適材適所
p151 35歳までにスペシャリストにならないとその後タダのサラリーマンとして過ごすことになるかもね
p154 スペシャリストになるのは個人学習が多い人
p156 さらに言えばスペシャリストになるには人的資本の全てを好きなことに投入するべし好きなことは得意なことと言ってもいい得意だからこそ好きになる少し得意くらいでもそれを全力投資すればマネタイズはできる
p170 大企業からはイノベーションは生まれない 利益の最大化をするなら画一化して大量生産が1番効率いいから
<3章 絆(人間関係)>
p184 幸福は人間関係からしか生まれない→お金がめっちゃあっても自慢する相手がいないと意味がないし、自己実現も社会とか社内での高い評価がいるから
p194 お金が汚い物とされるのは友情や愛情を壊すものだから、お歳暮とか彼女への指輪だったりお金をモノにして渡す、お金をそのまま渡すと相手の価値をその金額で決めつけてしまう
p250 人間の感情は伝染する、しかも距離が近いほど大きな伝染効果がある。だからこそ幸せな人と友達になり不幸な人とは縁を切るべき、自分の理想とする人がいるとこに行け
p253 テクノロジーの進化で他人と一切関わらないでいい未来がくる。
幸福と不幸は他人との関わりでしか生まれないからからこそ、将来他人との交わりを捨てた悟りの境地を開く人間が出てくる
p262 強いつながりの人間関係を最小限で持ち、他は深いつながりを持たずプロジェクト毎にチームを作って仕事をする
p264 自分探しは過去を思い出せ!自分探しは過去自分がしっくりきていた立ち位置を思い出そう、社会に出て大人の理由でしっくりしない立ち位置に着いた時にストレスを感じてしまう
p273 逆境と幸福は逆U字型の相関 逆境がないとそれだけ人生はつまらない→嫌な仕事をするのではなく挑戦的な仕事をする幸福な人生を目指して頑張っている時が一番幸せ
p276 人は自分と似ている人からのアドバイスが1番役に立つ

時代によって幸福のあり方は変わっていくと思いますが自分なりの幸福を常に考えて行動していくことはいつも変わらないですね。


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