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好きな人と車に乗るなら、後部座席に座るのもアリだと思った話

私は確信していることがある。
世の中の女性が思う"恋人がかっこよく見えるシーン"のTop5に「車を運転しているところ」が必ずランクインするということだ。

運転技術が凄かったり、道に詳しかったりなどの単純に車を乗りこなす姿にかっこいいと思うこともある。でも世の女性が恋人をかっこいいと思ってしまうのは、車では横の姿しか見えないということも大きく関係していると私は考える。

いつもは自分の目の前で自分を見つめてくれる恋人が、車を運転する時はハンドルを握って基本前を向いている。助手席から常に見えるのは、恋人の横の姿のみだ。持論だが、横顔はその人を2.3割良く見せる角度であると思う。だから助手席にいるときは何となく恋人がいつもよりかっこよく見えてしまうわけだ。

だが、私が助手席に座っている時以上に胸が高鳴ったのは、後部座席に座っている時だ。

先日恋人と、恋人の友達と一緒に車に出かけることがあった。恋人が運転席、恋人の友達が助手席、そして私が後部座席に座ることになった。
致し方ないが、運転席と助手席の距離が近い分、恋人と友達が話す時間がほとんどで、私は後部座席で退屈にしていた。暇だったので、凝視しない程度にルームミラーに見える恋人の目をちらちら観察していた。恋人はやっぱり基本まっすぐ前を向いていて、運転に集中していたのか真剣な目をしていたが、たまにチラッと私の方をミラー越しに見てきて目が合う瞬間が何度かあった。その時、私のことを愛おしく思っているような優しい目で見つめてきた。

後部座席からは、運転する後ろ姿とルームミラーに映る目しか見えなかったけれど、私と恋人しか分かり合えないミラー越しのアイコンタクトが、たまらなくキュンときた。これは後部座席に座っている時でしか味わえない。
恋人の特等席が助手席だけじゃないことに気づいた私は、まるで周りの人がまだ知らない隠れ居酒屋を見つけた時のような優越感で溢れ、ニヤニヤがしばらく止まらなかった。

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