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★【打撃】得点圏に走者がいるときの打撃

打者には、
    得点圏に走者がいるチャンスのときにヒットが出る打者
                     (チャンスに強い打者)
    得点圏に走者がいるチャンスのときにヒットが出ない打者
                     (チャンスに弱い打者)

がいます。

その違いはなぜ起こるのか?を理解し普段の練習の中でトレーニングできれば、チームとして得点圏に走者がいるときに得点する確率が高い ”試合で強いチーム” にすることができます。


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選手の得点圏打率を把握する

選手の傾向を知る基本データとして、紅白戦・練習試合で打席を記録し打率を算出することで、各選手の”安打が出る確率”を把握することができます。  
   (ベンチ入りメンバーの選考・試合での選手起用でより有効な指標)
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(打率の計算)
        打者A ⇒ 打数10 安打5  打率.500 (5÷10)
        打者B ⇒ 打数20 安打8  打率.400 (8÷20)    
        打者C ⇒ 打数30 安打9  打率.300 (9÷30) 
安打の確率が高い打者はAであることがわかる。**********************************************************************************

さらに、より選手の傾向を把握するために得点圏打率を算出すると”チャンスで安打が出る確率”を把握することができます。
   得点圏打率 ⇒ 得点圏である2塁・3塁に走者がいた時の打率
これにより
         打率よりも得点圏打率のほうが高い打者
         打率よりも得点圏打率のほうが低い打者

がわかります。

これを”偶然”と見るのではなくその理由を探ることで、チャンスに強い打者をチームとして作っていきます。

相手投手への対応で得点圏打率を上げる

走者の有無で投手の投げ方が変わる

走者の有無により、投手の投げ方は変わります。
 走者がいない … ワインドアップで投げる投手が多い。
          セットポジションで投げる投手の場合でも、          
          走者がいる時に比べゆったりと投げることができる。
 走者がいる … 基本的にセットポジションで投げる。
         盗塁の可能性があれば、それを警戒し
                  クイックモーションで投げる。

このように打者はいつも変わらない打撃フォームで打っていても、投手が投げ方が変わってくるため同じ条件で打つことはできません。

このことから
  打率よりも得点圏打率のほうが高い打者 →
      投手が急いだモーションを取ったときに打てる
      投手がゆったりとモーションを取ったときに打てない
  打率よりも得点圏打率のほうが低い打者 →
      投手がゆったりとモーションを取ったときに打てる
      投手が急いだモーションを取ったときに打てない
という傾向があることになります。

得意な投げ方では打つことができますが、特に苦手とする投げ方でどのように工夫するか?が改善策のポイントになります。
  打率よりも得点圏打率のほうが高い打者 →
     投手がゆったりとモーションを取ったときのタイミングを改善
          どのタイミングで足をあげるか?
          どのタイミングで始動をするか?
     とタイミングの合わせ方を詰めていく。
  打率よりも得点圏打率のほうが低い打者 →
     投手が急いだモーションを取ったときのタイミングを改善
     打撃フォームに無駄が多く、クイックに間に合っていないの
     ではないか? 確認しテイクバックの方法を変えてみる。

投手の特徴に合わせ都度打撃フォームを変えるほど人間は器用でないので、自分の基本の打撃フォームを変えず状況に応じマイナーチェンジさせるようなイメージです。

”ヒット”でなく”タイムリーヒット”を狙う

攻撃ではいかに効率よく点を取るか?が重要になってきます。
   (例)   × 2ケタ安打で1点しか入らない
         ○ 5安打で5点を取る
効率よく点を取るためには、得点圏(チャンス)の場面でタイミングよくタイムリーヒットを出すことがポイントになります。”チャンスでヒット”でなく”チャンスでタイムリーヒット”です。
”ヒット”と”タイムリーヒット”の違いは得点が入るか?入らないか?になりますが、その点差・状況により必要な要素は変わってくるため、これを理解して今この状況ではどういう打撃が必要か?頭を整理し打席に入ることができると得点圏打率を高めることができます。

(例) ツーアウト2塁

この場面では、
 速い打球(会心の打球)のレフト前ヒット → 
    2塁走者は本塁へ突っ込むが、アウトになるタイミングである
    ケースが多いため3塁で止まる可能性が高い
              (本塁に突っ込んでもアウトになるため)

となり、打者としては会心の当たりであっても点数は入らないことになってしまいます。自分がいかにして走者を本塁へ返すのか?を考えると、上記とは違った打撃を考える必要があります。
≪打席に入る前に考える打撃方針 例≫
強い当たりでは走者は本塁に帰ってこれません。またレフト・ライト方向のヒットだと、本塁への距離が遠くないため走者は帰りにくくなります。
方針としては
       詰まっても良いので、センター方向に打つ
として打席に入ると、中堅手(センター)は本塁までの送球の距離が遠く返球に時間がかかるため走者が本塁に走りやすくなります。
当然この打撃がかんたんにできるわけではないのですが、重要なことは
        状況を正確に把握し適切な選択をする
      状況に応じた打撃が出来るよう普段の練習を積む

          どれくらいの感覚で詰まらせれば内野を超えるか?
          どれくらいボールを引きつければ良いか?
ことになります。


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