『開き直る権利』 小久保裕紀
2013年10月、野球日本代表の侍ジャパンの監督に任命されたのが、著者の小久保裕紀氏である。
小久保監督が率いる侍ジャパンは、2015年11月に開催されたプレミア12に臨むのだが、準決勝で宿敵・韓国に9回に3点差を逆転され、3-4で敗戦を喫してしまう。
好投していた大谷をリリーフした則本が9回につかまり、その後の松井、増井も韓国の勢いを止められず、小久保監督の継投ミスだと批判を浴びた。
小久保氏は侍ジャパンの監督に就任してから、ミーティングの内容や試合の振り返りなどを全て手帳にメモとして残している。
このプレミア12の期間中、そして続く2017年に開催されたWBC(準決勝でアメリカに1-2で敗戦)が終わるまでに残された、これらのメモの内容を振り返りながら、この本は話が進んでいく。
重責を担う指揮官の覚悟と心の動きが、手に取るように伝わってくる一冊であった。
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