📒言葉を選ぶ｜真意を相手に伝えるために。

言葉の選択って大事だよなぁと、思う出来事がいくつか重なった。

何か不快に思ったとき、怒りの気持ちを抱いたとき、どうも人間は『乱暴な言葉』が頭に浮かぶ。本来なら伝わるものも、表現一つで一触即発になりかねない。冷静に伝えれば解決したものも、複雑になってしまう事案もある。

私はカッとなったとき、もう一人の自分を召喚させるようにしている。思ったことをそのまま言葉にしてしまいそうだから。そうでもしないと、素手で人を殴ってしまう。

怒りの感情をコントロールする。
適切な言葉を選ぶ。

人に何かを伝える上で、一番大切にしていること。感情に任せて発信すると、ろくな目に合わない。真意が伝わらない上に、反感を買う場合もある。というか、間違いなく買う。拳銃を片手にしている相手の話を、冷静に聞くことができるか。相手の話すら聞き入れない人に、耳を傾けるだろうか。

至極真っ当な正論をかざしても、それが正義になるとは限らない。なぜなら、伝え方が悪ければ『悪魔の戯言』くらいにしか捉えられない。いくら正しくてもだ。それほど、伝え方が重要であるということ。

あんたバカだなと、突如いわれて話を聞こうと思うだろうか。いやいや、なんだそれと反発の気持ちが生まれるだろう。なぜ、バカといわれなければならないのか。バカという言葉なりの理由があるだろう。まずそれを冷静に聞かせろとなるだろう。

言葉の選択肢は多い方がいい。表現力もさることながら、自分の本心を『過不足なく』相手に伝えることができる。すなわち、勘違いされないという強みがある。乏しいボキャブラリーでは、単純な言葉しか生まれない。適切な表現ができない人ほど、感情任せに物をいうともいえる。

強いメッセージを残したい場合、相手に語り掛けるように伝えることを心掛けている。中には日本語が通じるのにもかかわらず、真意を汲み取ることができない人も存在する。全ての人に通じることが困難であっても、伝えようとする姿勢が必要だ。だからこそ、言葉の選択が重要なのだ。

―――

相手に聞き入れてもらうには、どうしたらいいだろう。皆さんも一度や二度、考えたことがあるのではないでしょうか。特に最近ではSNSを使って、物を申すケースが非常に増えています。手軽な手法ですし、私自身も意見を書き込むことがあります。まさにこの記事もそうです。

何か意見を書き込みたいときって、感情が爆発していることが多いように見受けられます。記事に書いたとおり、コントロールが鍵となります。なぜなら、剥き出したままの気持ちは、ナイフ(凶器)と同じだからです。いとも簡単に、相手を刺し殺すことができます。意図的にそうすることもあるでしょう。

凶器を差し出されたとき、相手は冷静に耳を傾けるでしょうか。攻撃されると思い、身を守る体制に入るでしょう。防御するくらいならまだしも、反撃する場合もあります。その原因は、発信者の『言葉の選択誤り』です。どんな表現をしても、否定的に捉える人はいます。それを最小限にとどめるのが、発信者のつとめではないでしょうか。

発信は、特定の相手をさらし者にする可能性を含んでいます。そのように捉えられた場合、読んだ相手は、襟元を正そうとするでしょうか。なんだこいつと、反発するだけです。正論をかざしても、伝え方や言葉の選択によっては『全く伝わらない』ことが往々にしてあるのです。

いってやったぜと、思う気持ちもわかります。どうしてこんなことも理解できないのだと、思う気持ちもわかります。しかし、それだけでは通らないのです。たとえ正義であったとしても。

人前で怒鳴られたい人間など、世界のどこにも存在しません。自分がされたらどう思うだろうと、客観的に考えることが大切です。無論これは、相手に『伝えたい』と強く思った場合に限る話です。攻撃したい、徹底的に相手を突き落としたいという人間には全く通用しません。

言葉は全て、自分に返ってくる。

良い言葉も乱暴な言葉も、全部自分のもとに戻ってきます。さあ、どうしたものか。答えはただ一つ。今あなたがもっている拳銃やナイフ、全ての凶器を手放すこと。そんな武器を常備するより、花束一つ持っていた方が、とても優しい気持ちになれる気がしませんか。

あなたが今、伝えようとしたこと。もう一度精査して考えてみませんか。本心を正しく伝えるためにも。言葉は全て、自分に返ってくるから。