📸私の撮影スタイル｜書いて、撮ること。

写真撮影の仕方に正解も不正解もありません。それぞれ独自のスタイルがあると思います。何の参考にもならないかもしれませんが、私のこだわりの撮影方法を紹介したいと思います。

書いて、撮ること。

私はスコアをとりながら、野球の写真を撮影しています。時々、スコアをとりながらよく写真を撮れるねという言葉をいただくことがあります。私にいわせてみれば、記録を残さずして撮影することの方が難しいのです。

スコアの内容は簡易的なものです。チームのマネージャーがとるような、立派なものではありません。せいぜい球数と打球の方向それくらいです。それでも撮影には十分な資料になります。

それだけではありません。スコアには余計なヒトコトも残しています。例えば今日の自分の体調、気分。光の入り方や逆光のデータ。グラウンドの詳細(両翼やセンターの広さ)を残したりもします。良い選手をみつけたらその特徴、何をしたかも記録に残しています。この雑感がとても役に立つのです。

打球の方向を予測できるのも、また記録をとっているからだといえます(もちろんある程度野球のルールを知ることも大切です)。私の場合、写真を撮っているだけでは、ぼーっとしてしまいます。スコアを取ることで試合のリズムにのることができるのです。しかし、スコアだけに集中してしまうと、最高の瞬間を逃してしまうこともあります。さじ加減は大変難しいですが、それでも書いて撮ることにこだわりをもっています。

考える大切さ。

写真を撮るとき、むやみやたらにシャッターを切ることはしません。カメラには寿命がありますから、大切に扱いたいと思うのです。必要なときに、必要な分だけ。カメラと自分との約束です。そこで、考えることの大切さを説いていきたいと思います。

二死満塁、フルカウント。ここで打者に一本出ればヒーローとなるし、抑えればまたこれもヒーロー。この場面で、あなたは何を狙いますか。

私は今までの記録を振り返ります。その打者がどれだけ打ってきているのか。また、投手の成績も見ます。可能性の高い方に的を絞ります。しかし、それだけではありません。

投手はガッツポーズをするような熱い性格か。
捕手はどんな性分だろうか。
打者を狙うより、かえってきたランナーを残すべきではないか。
ベンチはどうだろう。

選手にもそれぞれ性格があります。熱い人、淡々とした人、喜びをあらわにする人。初見のチームではわからないことも多いですが、プレー中の一つ一つの仕草を見て考えます。それも瞬時に。的を絞ったら、あとは捨てます。全てを残そうとしたら、間違いなく全て中途半端になりますから。予測は外れるかもしれません。それでも私は記録を頼りに、自分の判断を信じます。

このように考えた末、一枚の作品が出来上がるのです。

ただシャッターをむやみに切るだけでは、絶対に撮れません。数打てば当たるは間違いではありませんが、それではいつまで経っても力をつけることはできません。考え、実践し、失敗する。この繰り返しこそ納得のいく作品を残す道だと私は考えます。

今すぐスコアを取れというわけではありません。むしろ、スコアを取ることで写真撮影に影響を及ぼす可能性もあります。合う合わないがあって当然なので、あくまで私の撮影スタイルです。ただ、メモを残すことは強くお勧めしたいと思います。

それは撮影だけに限りません。日常生活の中で、気が付いたことや思いを書き残すことは人生をより豊かにするものと思っています。記憶は薄れてしまうから、記録として残せばいい。と、以前も写真について書いたことがあります。それは言葉も同じです。忘れてしまうから、残しておく。私がnoteに書くのも同じ理由です。

私は記憶の容量が少ないですから、スコアを取らなければ前の打席の記録すら忘れてしまいます。だからスコアを取り、撮るのです。その補足で撮影環境のことや、見つけた素敵な選手のことも全て残します。今となっては私のかけがえのない財産です。過去に戻って、記録は残せません。

皆さんも一度、自分の撮影スタイルを振り返ってみてください。そしていつか、球場で私に教えてください。大好きなチーム、選手を撮っているときの皆さんは間違いなく輝いています。そのイキイキとした感情を、私にぶつけてください。その日をとても楽しみにしています。

📸カメラと歩む｜かなねーさん✩.*˚ 🦖📸⚾｜note