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【泣】少年野球に熱中した父親の末路(2)

 先週土曜日、三男のミツキ(小6)の試合があった。
 相手チームはガラが悪いことで有名で、例えばこちらのピッチャーがフォアボールを出すと、「へいへい!ピッチャー乱れてるぞ!今のうちにどんどん点取っていこう!」と輩のような大声であおって来たりする。
 ベンチ入りしているコーチが率先してそんなことを言うのだから、子ども達もそれが当たり前だと思うようになる。こちらのミスをことさらに大喜びし不愉快極まりない。いつものことだと分かっていても、だんだんこちらもエキサイトしてきてしまう。
 
 試合も中盤にさしかかったころ、一緒に応援していた若い父親のひとりが「なんなんですかね、あれ!審判は注意しないんですかね!」と私に聞いてきた。
 足かけ13年このチームにいる私はなにかあればとりあえず内野さんに聞くという存在になっているようで、苦笑しながらこう答えておいた。

 「いいんですよ、勝てば」

 それがなんの解決にもつながらないことは分かっているが、実際相手を改心させる方法は無い。あまりにひどければ審判が注意することもあるが、13年前からそのチームはガラが悪かった。いやむしろ時代にあわせて少しづつマシになってきている。
 長男のイチタが入団した頃、私が驚いて同じように先輩保護者に尋ねると「これでもマシになったんですよ。つい最近までは体罰もしてましたから」と返された。そのとき私は「これでマシになったと本気で言っているのなら少年野球の世界は本当にどうしようもないんだな」とあきれかえったものだ。私の答えを聞いて若い父親はどう思っただろうか。
 
 ちなみに試合は負けました。 


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