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【泣】少年野球に熱中した父親の末路(13)
少し悩んだがやはり書くことにする。
私の恥ばかり書き連ねることになるが、これから少年野球に関わろうとする親の皆さんの参考になるかもしれないからだ。
ジロウが野球肘で休養が必要だと報告したとき、K監督は私とジロウにこう言った。
「なんだ、最近の子は弱いなぁ。ゲームばっかりやってんだろう」
そこからの土日はまるで修行のようだった。
休養が始まって最初の3ヶ月はバッティングも禁止されたので、ジロウは練習に参加しても、走るかボール出しを手伝うかしかやれることがなかった。
それでも私は変わらず練習に参加して手伝った。遠征試合の際には以前と変わらず車出しもしたし、スコアラーもやった。ジロウが4年生の時に球審の資格もとっていたから、頼まれれば二つ返事で球審も引き受けた。
半分意地になってこれまでと変わらぬ態度をつづけたのには理由があった。私は試合の際、いつもベンチの子ども達にこう声をかけていたからだ。
「ワンチームなんだぞ!しっかり応援しろ!」
そんな私をきっとこれまで冷めた目で見ていたのだろう、父親のひとりがここぞとばかりに嫌味を言ってきた。
「えらいですねぇ、内野さん。てっきりやる気がなくなるかと思ったのに」
それを聞いて、周りにいた父親がみんな笑い声を上げた。私は「いやいや、こればっかりは仕方ないですしね」と曖昧な返事をしながら、これまで自分がどれほど思い上がっていたのかを痛感した。
試合に出してもらえない子どもがワンチームなどと心から思えるはずはないのだ。そしてその親もわが子が出ない試合の勝敗などさして興味もないのだ。私がこれまで夢中になれたのは、ぎりぎりレギュラーだったイチタでさえ十分試合に出してもらって活躍していたからなのだ。
しかし、それに気づいたからといって簡単に割り切れるものではない。私の中に言いようのないモヤモヤとした不満がたまっていった。
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