マガジンのカバー画像

他愛のない話シリーズ

10
日常生活のやりとりや、思ったことを主に。
運営しているクリエイター

#毎日note

「え?それってそんなに大切なことなの?」

「え?それってそんなに大切なことなの?」

過去に拘って、ずっと生きてきた。

何かを取り戻すために生きているような気がしていた。

「あの時こうだったら」という後悔がずうっと自分のモチベーションになっていた。うまくできなかった自分が、今の自分を作ってきた。

満足できない自分がいて、常に今でなく、未来や過去に目が向いている。
今の大変さは、過去の出来事の借金返済のせいで、今起きている満足感をリアルタイムに感じられていない。


そんな時、

もっとみる
だって上の方が濃いでしょう? 【他愛もない会話】

だって上の方が濃いでしょう? 【他愛もない会話】

僕は車を止め、コンビニでカフェラテを買った。そして、車で待つ彼女にそのまま渡す。

「ありがとう」と彼女はそれを手に取り、にっこりと微笑む。
そしていったんストローの先を容器の底まで差し込んで、少し考えるようにしてまたストローを持ち上げる。
それから本当においしそうにコーヒーを啜った。

「なにかあったの?」僕は訊ねる。

「だって上の方が濃いでしょう?」彼女は答える。

「ふーん、じゃあ下の方は

もっとみる
花火を見ていたら、マッチョな男を思い出した。 【また、花火をたくさんの人が楽しめますように】

花火を見ていたら、マッチョな男を思い出した。 【また、花火をたくさんの人が楽しめますように】

先日、花火の音が聴こえてきたので、ベランダにでてみると、向かいの家のすきまから花火がみえた。

コロナ収束を願ってのシークレット花火なのだろう、運が良いと思う。
すぐさまハイボールときゅうりののり巻きを用意して、醤油をちょんちょんとつけ、ぱりぽりやりながら見る。うまい。

そんな風にして花火を見ていたら、ずいぶんと昔のことを思い出した。

もう20年も前になる。二十歳くらい時の話。

僕はその頃、

もっとみる