【映画】すずめの戸締まり
相変わらず画のきれいな映画をつくる監督だなと思う。冒頭12分が公開されているのでとにかく見てほしい。(配信期間:2023年1月31日まで)
今回の「すずめの戸締まり」はとてもスッキリしていてわかりやすかった。正直、恋愛や拳銃の演出などちょっとゴタゴタしていた前作「天気の子」と比べてわかりやすい映画になっている。どうしても「君の名は。」の大ヒットで肩ひじ張ってしまっていた(それはそれでいいところもあったのだが)「天気の子」と違い、恋愛要素もそれほど大きくないし、むしろ主人公のすずめが自分と向き合う点が押し出されたように思えた。たぶん、新海監督は過去作と比較されるのも嫌だろうなとは思うけど。。。
すごくスッキリしている一方で、はっきりと震災(3.11)を描いていたところに新海監督の覚悟が感じられる映画だった。
震災などで理不尽になくなってしまった場所や人、そこにあったものに区切りをどうつけるか。今を生きる自分たちが、過去と向き合い前に進む勇気を持つことで自分が救われるという物語はとても素敵だと感じた。いろんな土地に移動するものの、それぞれで懐かしさを感じさせる演出もよかった。色々と語りたくなるところは相変わらず新海監督の映画らしい。
映画の中でメッセージを込めようとすると何かとゴチャゴチャしてしまうけど、成長を描きつつスッキリとさせることができることを考えても新海監督の「集大成にして最高傑作」であることは大げさではないと思う。
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