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ゴキゲンのヒケツ、ちょっとそこまで!


アルバイト生活を始めて3ヶ月目の27歳。

新しい生活は、思ったよりずっとしあわせで、ちょっとびっくりしている。

自分で収入の幅を決められて、意外に自由も多い。

これまで、親、もとい祖母に敷いてもらったレールを歩いてきて

初めてちょっと自分で外れてみた。

けれども、やっぱりアルバイトの内容は、肉親が喜びそうな職種、塾の先生。

どこまでいっても私はやはり、両親の長女で、祖母の長男の長子で

「おばあちゃんたちに、ほめられたい!」

と、心の中の3歳が主張し続けて、それに従ってしまうご様子。

そんな無意識にちょっと人に気を遣いすぎたり、認めてほしすぎたりする私は、

私自身を、わたし様として、VIP待遇しながら、おもてなしながら、生きていかないといけない。


今日のわたし様は、フルリモートアルバイターのくせして、暑さにやられて

ちょっとやる気が出ないご様子。

ご機嫌をとるために、私はこの週末、ひたすらわたし様を寝かせてあげたし、

ちょっと新しいご趣味になりそうな、ぬり絵アプリも始めてあげたし、

遠距離の彼氏とテレビ電話もさせてあげたし、もう私はだいぶわたし様のために奔走したと思う。

やっぱり夏は、暑いがために夏休みがあるんだから、働いちゃダメだ。

18時に授業が一旦終わって、20時まで2時間空きがある。

この2時間を睡眠に充てることも考えたが、週末におうち時間を楽しんだわたし様を、家でもてなすことは難しそう…。

節約のために我慢していた本の購入を、させてあげよう!と思い立った。

もう奥の手を使うしかなかった…、そう、浪費。いや、投資と思おう。

行きたいなとずっと頭の片隅で思っていたことを叶えてあげる。

ちょっとそこまで!

少しだけ涼しくなった18時に、急いで大きな本屋さんに走る。

本屋さんにいるだけで心が満たされるのは何でだろう。

どんな本の世界に飛び込もうって考える時間って、なんて贅沢なんだろう。

思い出しただけで、ほっと安心。


4冊持ち帰らせてあげて、授業まであと30分。

まずは益田ミリさんの、「ツユクサナツコの一生」を、途中まで。

ゆったりしてシンプルな文章なのに、というかそれだからこそ、お話にはスピード感を感じる。あー、好き。シンプルで丁寧な、日頃の想いの言語化、うれしい!


なんだか、気張らずに自然体で、お仕事ができそうなお気持ちになっていただけたご様子です、わたし様。

わたし様と、これからも程よい距離を模索しながら、仲良くしていこうっと。

たいせつな私の1日のおわり。

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