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合唱 岬洋介の帰還 (13-50)

順調に読書が進み、あっという間に先日借りてきた本も3冊を読み終えてしまいました。

読み終えたのは中山七里氏の作品です。中山氏というとデビュー10周年を記念して出版社横断で前代未聞の12ヵ月連続刊行企画を実施されていて、この作品は4作目となります。

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幼稚園で幼児らを惨殺した直後、自らに覚醒剤を注射した“平成最悪の凶悪犯”仙街不比等。彼の担当検事になった天生は、刑法第39条によって仙街に無罪判決が下ることを恐れ、検事調べで仙街の殺意が立証できないかと苦慮する。しかし、取り調べ中に突如意識を失ってしまい、目を覚ましたとき、目の前には仙街の銃殺死体があった。指紋や硝煙反応が検出され、身に覚えのない殺害容疑で逮捕されてしまう天生。そんな彼を救うため、あの男が帰還する―!!(「BOOK」データベースより)

ミステリーですので、内容には踏み込めませんが、今回は中山作品に出てくる刑事。検事、弁護士、その他事件に関わる関係者が全て登場という、なんともファンの嬉しい悲鳴が聞こえそうな、まさに中山氏作品の登場人物合唱状態の作品です。

さらに今回は殺人事件を担当した検事が、被疑者を殺した嫌疑をかけられるという、奇想天外な設定にも、登場人物が書き込まれているせいか、楽しんで(?)読むことができました。

表題はあのベートーベンの有名な合唱ですが、殺人という嫌疑をかけられる天生刑事が好きな曲というだけで、事件にそれほど絡んでないのは残念でした。

すでに次回作は「おわかれはモーツアルト」(仮題)と発表されています。楽しみですね。





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