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生まれることに自己決定はない。だが産むことには自己決定がある。

芥川賞作家川上未映子氏の小説を久しぶりに読みました。

大阪の下町に生まれ育ち、東京で小説家として生きる38歳の夏子には「自分の子どもに会いたい」という願いが芽生えつつあった。パートナーなしの出産の方法を探るうち、精子提供で生まれ、本当の父を捜す逢沢潤と出会い、心を寄せていく。いっぽう彼の恋人である善百合子は、出産は親たちの「身勝手な賭け」だと言い、子どもを願うことの残酷さを夏子に対して問いかける。この世界は、生まれてくるのに値するのだろうか―。 (「BOOK」データベースより)


「生まれることに自己決定はない。だが産むことには自己決定がある。」

ほとんどの産んだ女性たちがスルーしてきた問いに正面から立ち向かい、生殖医療を論じる難しさの中で、いとも簡単に物語として目の前に描いてくれた作品というのが、第一印象です。

「精子提供による出産を題材にした物語」

この小説の中で度々議論される家族観や倫理観は読む人それぞれ違うと思います。物語には終わりがあるため主人公はひとつの答えを選択しましたが、女性の一人として考えていきたいテーマです。

長編小説ですが、とても読みやすい作品でした。

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

ラグビーW杯、日本代表よく頑張りましたね。南アフリカ代表はやはり強かったです。日本開催でのW杯、最後まで応援したいと思います。


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