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奈落で踊れ(29-50)

今週も始まりましたが、蒸し蒸しして、雨に向かうようです。

昨日は頭痛が酷くて、半日横になったのですが、どうも調子が悪く本を読んでもなかなか進みませんでした。特に私にとって苦手とする金融や省庁を舞台とする作品だったので余計かも知れませんでしたが。

夜読み終えたのは、この作品です。

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一九九八年冬、接待汚職「ノーパンすき焼きスキャンダル」が発覚した大蔵省は大揺れに揺れていた。接待を受けていた八九年入省組は処分を逃れるために、同期で“大蔵省始まって以来の変人”の異名を取る文書課課長補佐の香良洲圭一に協力を要請する。香良洲は元妻で与党・社倫党政治家秘書の花輪理代子から、政財官界の顧客リストの存在を告げられる。リストを探すために、香良洲はフリーライターの神庭絵里に調査を依頼、絵里は暴力団・征心会若頭の薄田に接近するが…。(「BOOK」データベースより)

最近でも議員、官僚、検事と昨今でも騒がれる様々なスキャンダルの騒動に、国民はまたかという感じで冷めた目で見ているように感じます。

本作はバブルの弾けた時期に大蔵省時代を舞台とし、省内のみならず議員など幅広かった接待という汚職を一官僚が暴き、省の変革を為そうとする物語です。

官僚ですから上司に背く行為は自らの首を締めることと同じですが、さすがフィクション、変人で1度左遷され出戻りの官僚によって物語は進みます。

物語自体は金融や官僚の体制を理解していないと面白くない部分が多々ありますが、登場する人物たちのキャラクターが面白いので、なんとか読み進められた感じです。

主人公が最後に行ったことは衝撃ですし、実際にはあり得ないことです。
私はこの作品で何を得たのでしょうか?今も読み返すもはっきりしません。

ただ、力あるものが思うがままに国を動かし利益を吸い取っているのなら、国民として許せるものではないことだけは確かですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。これからも身の安全、コロナに気をつけてお過ごしください。

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