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君たちは今が世界(すべて)(29-50)

久しぶりに朝日を浴びて洗濯物を干して珈琲を入れ、夫が鳴らすJAZZに耳を傾けながらPCに向かっています。

昨夜はこんな帯に惹かれて読んだ本を紹介したいと思います。

”2020年難関校入試問題で出題多数! 学校の先生が今、いちばん読んでほしい本”

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六年三組の調理実習中に起きた、洗剤混入事件。犯人が名乗りでない中、担任の幾田先生が放ったその残酷な言葉は、子どもの世界に終わりと始まりを連れてきた。いじられ役、優等生、『問題児』、クラスの女王の親友。教室での立ち位置がまったく違う4人は、苦悩と希望を抱えながら自分の居場所を必死に探し求めていて…。教室というちっぽけな王国の先に、本当の世界が待っている。(「BOOK」データベースより)

「皆さんは、どうせ、たいした大人にはなれない」

担任幾田先生が言った言葉は、学校の教室内が生きるすべてである小学生にとっては残酷なものです。

いつの頃からいじめという問題、そしてADHDいわゆる注意欠陥・多動性障害という病気が普通になり、中二病という言葉も蔓延している現代。子どもたちの世界は一体どんなものなのか?かなり前に男の子を育てた親の目線も入れながら、じっくりとそして理解に苦しむところは繰り返しつつ読み進めてみました。


読み終えて、この作品が今まさに学校という小さな世界で生きている子どもたちと、今社会人で、世の中の不合理を感じつつ生きている若者たちに向けて書かれていることを理解しました。

今小学校6年生の子どもだったら小さな世界の中にいることを実感し、思い当たること、心を痛めていることがたくさんあるけれど、この作品で希望や意欲をもらい、もしかしたら友人や先生に本を勧めるかもしれません。また社会人となった人はエピローグに書かれている次の言葉が身に染みるでしょう。

「全員いつか大人になります。(中略)。どんどん変わっていくし自分も変わる。世界は時間が経てば経つほど広がっていく。ここ以外の場所のほうがずっと広いということを、どうか覚えていてください」

どんな年齢になっても私たちの今は

「今が世界(すべて)」

とてもシンプルな表題ですが、意味深いなと改めて感心しました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
週も後半に入りました。今日という日があなたにとってかけがえのない1日となりますように。

今日はこちらをバックミュージックにしました。


いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。