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読書備忘録

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2022年11月の記事一覧

相沢沙呼「invert II 覗き窓の死角」

読んだ本の紹介 出版社:講談社 発売日:2022年9月14日 単行本:448ページ 内容:5冠獲得ミステリ『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、発売即重版10万部突破『invert 城塚翡翠倒叙集』に続くシリーズ3作目。 この本を読んだ理由 第1作はミステリ賞5冠を獲得した作品というので、すぐに読みたくてKindle本を購入、その後2作目は図書館本を読みました。今回の3作目も既に1作目が映像化になったこともあり、購入しようか迷いましたが、図書館が早々と購入されたので借りて

池井戸潤「ハヤブサ消防団」

読んだ本の紹介 出版社:集英社 発売日:2022年9月10日第1刷発行 単行本:474ページ 内容:地方の小さな町を舞台にした、池井戸作品初の“田園”小説として、「小説すばる」連載中から話題を呼んだ珠玉のミステリ。 この本を読んだ理由 池井戸潤氏の作品というと、ドラマや映画と映像化された作品が多く、私も何作か観ていますが、実は著書としては直木賞を受賞した「下町ロケット」しか読んでいません。 しかし、上記の内容にもあるように今作品は雑誌「すばる」掲載時から初の地方の町で起

青山美智子&田中達也「いつもの木曜日」

今日も私の記事を目に留めていただき、ありがとうございます。 さっそく昨夜読んだ本を紹介させていただきます。 読んだ本の紹介 出版社:宝島社 発売日:2022年9月9日第1刷発行 単行本:96ページ 内容:2021年、2022年本屋大賞2位受賞作家・青山美智子さんが贈る『木曜日にはココアを』に繋がる温かな物語 この本を読んだ理由 そんなに多く著者の作品を読んだわけでもないけれど、表題に誘われ読んだ「お探し物は図書室まで」が好きで、Kindle本まで購入して読んでいます。

永井玲衣「水中の哲学者たち」

読んだ本の紹介 出版社:晶文社 発売日:2021年9月30日初版 単行本:265ページ 内容:みなが水中深く潜って共に考える哲学対話。「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」それを追い求めて綴る、前のめり哲学エッセイ。 (目次) 1 水中の哲学者たち 2 手のひらサイズの哲学 3 はい、哲学科研究室です この本を読んだ理由 はるか昔ですが、私自身なぜか社会科目の「倫理」が好きでした。きっと本が好きで、生意気にも理解できずとも哲学書などにも手を出していたからだと今では思

ハン・ガン「すべての、白いものたちの」

読んだ本の紹介 出版社:河出書房新社 発売日:2018年12月30日邦訳初版 単行本:186ページ 内容:光州事件が舞台の小説「少年が来る」を出版後、在ポーランドの翻訳者の誘いに、ワルシャワで子どもと一学期間(夏から初冬)過ごした著者が書いた小説。 この本を読んだ理由 きっとどこかの書店員さんがおすすめの書籍ということ紹介されていたので図書館にリクエストしていたのだと思うのですが、すっかり忘れてしまっていました。図書館から新着のお知らせが来て初めて読み始めました。 あ

吉田篤弘「おやすみ、東京」

読んだ本の紹介 出版社:角川春樹事務所 発売日:2019年9月14日 文庫本:317ページ 内容:月に照らされた東京を舞台に私たちの物語を生きる、幸福な長編小説。 この本を読んだ理由 母が倒れて、いつでも連絡が取れるようにしていなければならなかった時期は、紙の本を手に取ることなどできないほど落ち込んでいました。 そんな時クラフト・エヴィング商會名義による著作とデザインの仕事を行っている著者のKindle作品紹介メールが来て、以前読んだ著者の作品で「月とコーヒー」や「つ

窪美澄「夜に星を放つ」

今日からいつものように更新していこうと思います。まずは今日読み終えた作品から。 読んだ本の紹介 出版社:文藝春秋 発売日:2022年5月30日第1刷発行 単行本:220ページ 内容:かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。 この本を読んだ理由 直木賞候補になる前から気になっていた作品でしたが、なかなか手元に来ることなく、先日ようやく図書館で借り読み終えることができました。 あらすじ 感想 どの話も先