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5月はBARの月?

Q.下記が何の日であるか答えよ(各5点)
5/13
5/16
5/22





即答できた人はかなりのBAR愛好家じゃないかと思う。
正解はコチラ

A.
5/13 Cocktail day
5/16 Chartreuse day
5/22 Paloma day

正直、僕も時期に何かで見ない限り毎年忘れている。ひと月に3回もBAR関連の記念日的なものがあるなんて5月くらいのものじゃないだろうか。
とは言え、どれもこれも一般的にはかなりの低認知度ではあるけれど。
中でもPaloma dayなんて「Palomaって鳥の?それとも転じて平和の日か?」なんてなる気がする。
書いておくと、テキーラベースのカクテル。
これ自体を知らない/飲んだ事ない人の方が圧倒的多数のはずだ。
レシピは以下の通り。

Paloma < Build / Long >
テキーラ 30ml
グレープフルーツジュース 45ml
トニックウォーター 適量
※リムにソルトスノー

グレイハウンド(ウォッカベース)のバリエーションとも、スプモーニ(カンパリベース)のバリエーションとも言える。
日本での知名度はおそらく相当低いと思うのだけど、海外のクラシックカクテルランキングではなかなかの上位につけている模様(”The World's Best-Selling Classic Cocktails 2020”で36位)。 

日本のオーセンティックを掲げるBARでメニューが出てくるなんて稀だろうし、好みを伝えて作ってもらっても、サーブ時にその辺りの話をされる事もまた稀だろう。だから仮に飲んでいても名前を知らないというパターンもあり得る。
あ、説明されても聞き流して覚えてないってパターンもあるな(僕もやります)。
そんないろいろを踏まえると3つの中でも特にマイナーなのはこの記念日じゃないかと。
ダントツに知名度が低いのはおそらく確実と思うのだけど、他2つだって世間的にはドングリの背比べみたいなもの。

いちおうCocktail dayは因んだイベント(cocktail 7daysだったかな?)が近年開催されるようになった。
でも、これだってそこそこ深くコミットしているか、そういうエリアで飲み歩いていなければ縁のないイベントだと思うし、当然、シャルトリューズもBARの飲み手が好むリキュールではあれどメジャー性は今ひとつ。記念日があるなんて知っている人の方が稀。

そもそも「リキュールはカクテルの副材料」とか「甘ったるいだけで飲めない」みたいな認識がまだまだ残っている。アペリティフ(食前酒)、ディジェスティフ(食後酒)という文化が廃れて久しい今、ここら辺を払拭できない限り日本でメジャーに登る事は難しいだろう。
リキュール、とても愉しい世界なんだけどなあ。
近年、「次はアマーロ(苦味薬草酒)だ!」と言われつつも一向にその気配もない。
まあテキーラもラムも一部でしか盛り上がらない状況考えればね…。

なにより「記念日だし飲んでみよう」とか「積極的に広めていこう」という土壌自体が日本にないですね。
「そういった事象に左右されず、淡々と仕事をする事こそバーテンダーとしての美徳」みたいなのが”ジャパニーズオーセンティックスタイル”なるものに潜在しているような気もするし。

…まあ毎年、何かで見ない限り忘れているっていう僕がこんなこと書いても説得力ゼロだよな。
ひょっとしたら来年の今頃もこのnoteを忘れて「そう言えば…」なんてノリで書いていそうな気がしなくもない。

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