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プライドと恥は捨てようの話

かつて新卒で就職した企業を2年足らずで辞めた時に、
この「プライドと恥は捨てよう」と思って書き殴ったメモも
どこかへ行ってしまったので改めてその当時思ったことと
今思っていることを合わせて駄文を書きたいと思う。

退職してからやっと2年半が経ったので
改めてなぜ就活をして新卒で入社したITベンチャーを
2年も経たずにやめたのかの理由を考えたい。

しかしまだまだ言語化できていない部分があるので大目に見て読み進めて欲しい。

大きくは2つ理由があったと思う。

  1. 地域に関わる仕事がしたいと思い、新潟本社の企業に就職したが仕事を覚えるにつれて東京出張が多くなった。

  2. 新潟の現場の責任者の考え方が自分と合わず、人生の価値観を否定されたから。

まずは前者について、これは募集要項の「地方創生」「地方でITプロフェッショナルの雇用を生む」「SDGs」「循環型社会システム」のようなキーワードに惹かれ夢と希望に溢れた大学生だった自分の理想と、実際の会社の姿のギャップに違和感がどんどん増えていったということだ。

就職活動を振り返るとやはりその企業のプラスの部分を比較して、この企業がいい、あの企業がいいと判断するわけで、マイナス部分が思ったよりも多かった。またプラス部分も言葉だけで中身と少し違っていた。

今考えてみればITベンチャーなのだから事業が立ち上がったばかりで売り上げが少ない→売り上げが少ないから人も少ない→新潟勤務でも東京に行かないと仕事がない。
結局東京で仕事をしているインフラエンジニアとやってることはあまり変わらなかった。

こんなことも今だとすぐに想像がつくがあの頃はわからなかった。

後者について、
今まで辞めた理由を聞かれた時、基本的に前者を他人には言ってきたが
今改めて考えると後者の方が理由としては大きかったのかもしれない。
そしてここには少し反省点もあるので今回は
「上司と価値観が合わず、人生観を否定された」話から
「プライドと恥は捨てよう」の話をしたい。


上司は確かに仕事がすごいできて、休みでも仕事をするまさにワーカーホリック的な人だった。

僕は上司のことを仕事もできるし、尊敬はしていた。

しかし、事件は2年目の春の東京から長岡への帰りの新幹線の中で起きた。

たまたま別の仕事で東京出張に来ていた上司と東京駅で会ってしまい、
一緒に帰ることになった。

上司は会食でお酒を飲んでいて少し酔っ払っていた。
僕は逆にトラブル対応で残業をしていて少し疲れていたと思う。

疲れていたのでできるだけ話はしたくないと思っていたがSlackで今日行われていたトラブル対応のことを上司はもちろん見ていたのでその話になった。

最初は新卒2年目でIT未経験から始めて1年で1人で東京に出張して、Slackで先輩たちに助けられながらではあるがひとりでトラブル対応ができたことを褒められたと思う。

その時点で既に少し違和感があって、純粋に褒めるというより
「最初は全然使えないと思ってたけど、思っていたより意外とやるじゃん。」みたいな上から目線での褒め方だった。

続けて「頑張ってるし、その調子で頑張れば出世できるんじゃない?出世したいでしょ?」みたいなことを聞かれた。

僕はめんどくさかったので「別に出世なんてしたくないです!」と言ってしまった。

それは本心からの言葉で出世してたくさんお金をもらうよりも早くITの知識を身につけて地域の人たちの役に立つような、地域のICT技術の進展や都心に対して遅れている分野をカバーするような仕事をしたいと思っていた。

その上司は元々新潟県や地方のことを馬鹿にしていて、売上が上がらないのは新潟にデータセンターを建てたからで、もっと東京に人を派遣して売上をあげないといけないと言っていて、立ち上げ時期で売上がまだ少ないので、東京に行って仕事を新潟に持ってくる必要があるのは理解していたが、東京で完結できるような仕事も取ろうとしていて、それは完全に東京一局集中のデータセンターを地方に分散させるという方針とは真逆の考え方だった。

上司が少しお酒を飲んでいて酔っ払っていたのもあるが、その後続けて、
「そんなことを言わないで、ちゃんと野心的にもっとスキルをつけて、私みたいに年収1000万稼げるぐらいやんなきゃダメだよ。そんなの甘えだよ。」

この時点で話が完全に噛み合ってなかった。僕は収入どうこうの話ではなく仕事のやり方として東京→新潟という流れで、今後やっていけるようにもっと頑張りたい。そのために会社に貢献しようとは思っているがやりたいのは会社を大きくしたり、それによって自分の年収を上げたいのではなく、手段はなんでも構わない(悪いことじゃなければ)けど、新潟ひいては地方のICT促進に貢献したいというのが伝わらなかった。

これは僕の説明能力も不足していたかもしれないが、上司の話し方は僕の人生観を否定して自分の正義を押し付けているようだった。

そこでタイトルの「プライドと恥は捨てよう」という言葉をどこかで見かけてまさにこれだと思ってメモをした。

この会話での上司はプライドが高く、新卒2年目のぺーぺーの言葉をきちんと聞く姿勢がなかった。

これを反面教師に今後生きていくことを誓った。
それから2年が経ち後輩ができたり、年下と一緒に仕事をすることも増えてきた。
僕は年下の人と会話する時に、「プライドと恥を捨てる」「プライドと恥を捨てる」と心の中で唱えながら会話しているが、やはり自分の話ばかりしている時は少しマウンティングしている気がして後で反省することが多い。

これから30代40代となっていくが、かっこいい大人になりたいと思っているので、人の話を否定せず、傾聴力・包容力のある大人になれればいいななんて思う今日この頃です。


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