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都会

都会へ向かう新幹線から見る景色
田舎らしさが薄れていき
陽も落ちて背の高いマンションに
明かりがつき始める

一つ一つの明かりに一つの人生を感じ
それが密集しているのが僕は怖かった
まるで人の人生はちっぽけなもののように感じて

中央線の始発を待つ東京駅のホームは湿気を帯びて
まるで背中からのしかかる妖怪だ
僕はそいつを連れてちっぽけな部屋へと向かう

こんなに人が多いのに僕は孤独だ
だから都会に『戻る』と言う
いつか都会に『帰る』と言えるなら
それは誰かとのつながりを持てた時なのかもしれない

その時は窓に映る明かりを見ても
人生はちっぽけなものじゃないと思えるのかな

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