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初稿でどれくらいの完成度のものを納品するのか問題について。

なんかちょっと前に「7割の完成度で納品しよう」っていうツイートが炎上したことがあった。
これについて物申したかったのだけれど、炎上している最中はやめておこうと思って、今になった。(単にネタとして今思い出した)

「7割の完成度で納品しよう」の主旨は、完璧にこだわりすぎるな、7割の完成度でいいから早く納品したほうが喜ばれるよ、って意味だったと思う。

それに対して、7割の完成度で納品するなんてありえない!ちゃんと完璧な仕事をしろ!との怒りの声で大炎上。

「7割完成度」って、誤解される言い方である。実際に誤解されたから、炎上したのだろう。

私はこの「7割完成度」、大いに賛成なのだけれど。ちょっと詳しく説明したい。

職種にもよるのかもしれないが、私の経験したチラシ制作においては、初稿で100パーセントのものが提出できることはまず無い。だいたい6割〜7割くらいの仕上がりでいったん提出し、初稿でイメージをすり合わせていく。

いきなり100パーセントのものを出したら、修正が大変だからだ。初稿の提出日までに原稿や写真などの素材がちゃんと集まってないことも理由だったりする。
お客様の中には「スッカスカじゃん」って怒る人もいた。けど、ラフで詰めていかないと大変なのよ。完成イメージって、言語化しにくいから。

初稿で6割→2稿で8割→3稿で完成。場合によっては念校(念のために出すだけで、修正は不可)がある。
こういう手順を踏んだほうが、効率良いと思う。大きく覆されることがないし、仕上がってから文句言われることもない。

チラシ業界だけでなく、何か企画書とかプレゼン資料を作るときでも、同じではないだろうか。
締切ぎりぎりになって上司に100パーセントの企画書を渡すよりも、7割くらいの完成度で早めにチェックしてもらったほうがいい。こういう考え方は現在では主流である。

こちらの本では、完璧を求めすぎてうまくいかないヒロインのために、優秀な同期が思考法をアドバイスしてくれる。
「僕は6割主義なんだ」の言葉に、ヒロインは絶句。
Kindle Unlimitedで読めるからぜひ読んで。

Webライター界においては、初稿で一発で決めろみたいな風潮?があるのかな。スカスカの初稿を出せる雰囲気ではない……

うまくいけば初稿で一発OKになるけど、公開された記事が原型とどめてないこともある。
真っ赤っかなFBになったり、原型とどめてない修正をされてしまうのは、やっぱり初稿チェックのやり方に問題があるんじゃないかなと思う。

できれば、6割くらいの仕上がりでいったんチェックをしてほしい。「こんな感じでどうですかー」「ああ、ここはもうちょい細かく……」みたいなやりとりがあっていいと思う。きっちり仕上げて提出してから、「言い忘れていましたが○◯は不可で〜〜」なんて言われた日には、もうがっくりきてしまう。原型とどめない修正は、Webライターの自尊心を木っ端微塵に破壊する。

もちろんクライアント側も、抱えているすべてのWebライターにきっちりルールを説明するのは大変だろう。だからこそ、いったん6割くらい書いた状態でチェックを挟んだほうが、お互いに良くないか?と思うのだが、いかがだろうか。
そのほうが圧倒的に、修正は少なくなるはずだ。


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