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センター試験を例に考える、論説文と小説の解き方の決定的な違いと裏技!

※この文章は、2017年度センター試験国語の問題を見ながら読んでいただけると効果的です。

最初に言います。

論説文と小説は、別のものとして解答しなきゃダメ!

論説文は得意なのに小説が解けない君!
小説が得意なのに論説文が分からない君!

同じ解き方で「なんとなく」答えているからそうなるのです。
点数のギャップが激しい人ほど、

このノートで成績が上がります!


1.論説文は理論の文章

評論文、論説文は、理屈の文章です。そこには理論が書かれているのです。大抵の場合は。

接続詞には□で囲みましょう。
文脈をたどるのに必要だからです。

詳しくはこちらのノートを読んでください。
中学受験から大学受験、社会人でも役立つ国語現代語接続詞の知識

次に、キーワードだな、って単語は〇で囲みながら読みます。
キーワードを「よく出てくる言葉」と教えられている人は多いでしょう。
確かにそれもキーワードを見つける方法のひとつです。
それでもキーワードが分からない人への裏技!

問題のリード文や問題文の出典を見てください。

2017年センター試験の場合は、
「次の文章は二〇〇二年に刊行された科学論の一節である」
出典「科学コミュニケーション」

キーワードは「科学」です!

「科学」「科学技術」「科学ー技術」は、全部キーワード。
そして、冒頭文が

>現代社会は科学技術に依存した社会である。

冒頭文でネタバレです!そういうの多いですよ!ここ、線引いて!!

論説文だと、ほぼ間違いなく、対立する単語が出てくるんですよ。
「科学」に対立する概念は「自然」。「反科学主義」も対立概念です。
できれば、対立概念には△をつけながら読み進めたいです。
問題を解く時の目印になります。

最初に文章を読むときは、作業だと思いましょう。
なんとなく、大事じゃないかな?ってところには、○や線を引いてみる。
文章を分類しながら読むのです。

そして、選択肢を選ぶコツ!

受験生が一番ひっかかる選択肢は、
全部本文に書いてあることなのに、
「一部が欠けている」か「一部が多すぎる・間違っている」
場合です!

(解答番号8が、典型的です。
3と5
で迷わせる問題になっていますから、見てくださいね。
5は、科学の肯定的な面を書いていないんです。)

しかしながら、この解き方は小説には通用しません!!

2.小説は感情の文章

小説は、登場人物に□です!
感情を示す描写に波線です!
台詞は、だれの台詞か書きこみながら読みましょう。

小説で大事なのは「感情」なんです!!!
一見理屈が通じないように思えますが、必ず答えは本文にあります。

「登場人物の感情」の次に大事なのは「風景描写」です。
登場人物の心理が反映しているのかもしれないからです。
作者が、風景を無駄に書いていることはありません。
必然性があるから、描くのです。

小説の読解は、心理戦です!

小説を「フィーリング」「感覚」で読むな!
答えは常に本文にあり!

(解答番号16が典型的な問題になっていますから、
見てくださいね。
正解は5。
「純粋なもの」という表現に引っかかった人が多いかもしれません。それは、小説を自分の思い込みで読んでいるからです。
「その清らかなまじめな瞳を見つめている内に」
「ただその有様が胸に沁むのである」って本文にあるでしょ?)

3.難問を解くには知識

基本的には、「論説文」と「小説」を分けて考えるやり方で現代文の成績は上がります。

だが、難関大学では、文章の内容そのものがむずかしいですから、
「用語集」が必要です。

もし、小論文も受験するのであれば、
「小論文 時事テーマとキーワード」旺文社
のものを私は愛用しております。分野別になっています。

他にも、現代文読解のための用語集はたくさん出版されています。
学校で指定されたら、それをちゃんと読みましょう。
そういうものがなければ、
「丸暗記タイプ」と「納得できないと覚えられないタイプ」では、合う用語集は違うので、
ここは書店で比較するしかないです。

単語が分かれば意外と単純なことを言っている問題文は多いですよ、頑張って!

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