マガジンのカバー画像

詩だけを抜き出したマガジン

66
創作を雑多に入れていたマガジンから「詩」を抜き出して読みやすいようにします。
運営しているクリエイター

2020年7月の記事一覧

太陽とわに

あなたの空が たとえ雨でも 分厚い雲の上 太陽は輝く あなたが 満ち足りた鰐なら 森の中の樹…

6

死の種

無限の空間にうごめくものがあった。 そこに光がやってきた。 光は言った。 「お前に”命”…

7

また夢の話

私は保険の外交員だ。 古びたマンションの階段を、最上階まで上がっていく。 その階に訪問先が…

5

夢の話

月夜だった。 私は恋人と約束がある。 映画を見に行くのだ。 歩いていくと、井戸がある。 昨…

2

八木重吉の詩と谷川俊太郎の詩について考察しない

八木重吉の詩にある。   草に すわる                 八木重吉 わたしの…

14

草の空

こどもの背丈より高い草 野原を今の子は知らない 茅草がどこまでも続く川辺 雑草を全て踏みつ…

2

生活保護受給母子家庭との電話

授業料の減免があるからと 軽い気持ちで電話した私は 経験値の少ない新米教師 電話口で生徒の母が すみません すみません と いえ、権利ですから と私がいう それでも相手は お手数かけて と すみません すみません 電話に頭を下げているのがわかる 生徒は確かに優等生じゃない だけど補導されたことも 生徒指導にかかったことも一度もない その彼の母親が ご迷惑おかけして と電話の向こうで詫びる 彼は学習障害あるかもなぁ ベテランの言葉を思い出す 検査したことはないらしいけど