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たかお食堂のカツカレー

高尾駅の南口から徒歩3分。大通りを一本入って、人通りは多くも少なくもないところに「たかお食堂」が佇んでいる。
外見は素朴な一軒家のようだが、何を食べても美味しくてリーズナブル。ガッツリしたボリューム感でテンションを上げてくれる、地元で長年愛され続けている定食屋だ。

僕も思い出したように足を運ぶ。行くたびに毎回イメージより量が多いけど、何しろ美味しいので余裕で食べきれてしまう。普遍的かつ店の個性を出すことに秀でた定食屋が地元にあるなんて嬉しい。

この日の仕事帰り、駐輪場から出た瞬間に妻とバッタリ会った。本当に出会い頭。こんなタイミングは結婚生活でも初めてで、「バッタリ記念日」が制定され、そのまま外食でセレブレーションを執り行う運びとなった。

いくつか外食先の候補を挙げていくと、「たかお食堂」と発した瞬間に妻の顔色が輝いたのを僕は見逃さなかった。最近行っていないし、そういえばここのカレーは食べたことがない。

増税後も600~700円台の定食がメニューに並ぶ中、最も高額なカツカレーをオーダー。ブルジョワ900円。
妻とメニューを眺めていたところ、一つの仮説にたどり着いた。

「どうやら金額と量が比例するのではないか?」

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仮説が実証された。どれくらいの大きさか。
実に、カツカレーライスマンの顔くらいある。
・・なに?存じ上げない?アンパンマン、しょくぱんまん、そしてカツカレーライスマンのカツカレーライスマンだ。

これでもまだ分からない方に説明すると、ロースカツ定食とカレーライスを頼んだくらいのボリュームだ。

カレーのほろほろに煮込まれたビーフが、更に肉肉しさをアップさせている。これはときどき無性に食べたくなる味のやつだ。間違いない。
サクサクに揚げられたカツにかかっているソースが、カレーの辛さにうまく溶け込む。
食べ方のバリエーションまで楽しみながら美味しく食べ進めていたが・・カツ一切れと、普段の茶碗半分くらいのカレーライス残しリタイア。

残りはなんと、カキフライ定食を完食した妻が平らげた。妻が残したものを僕が食べるパターンは幾度もあったが、逆パターンは初めて。

さっきの駐輪場の出会い頭で胃袋が入れ替わったらしい。

ごちそうさまでした。

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