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過去を振り返りたくないなら成人式に行くな〜成人式は強制じゃない〜

最近、自治体が主催する20歳のお祝い会に出席した、ばななんです。

私自身、中学では不登校ではなかったことや、家族から出席するように言われて成人式(20歳を祝う会)に出席しました。
しかし、実際行ってみると想像以上に心が傷つきました。
そんな私の実体験を、お届けできたら、と思います。

中学卒業してからずっといきたくなかった

本音を語れる同級生がいなかった

高校に進学後、不登校になり転校したのですが、
中学の同級生に自分が「不登校」であること・「転校した」ことはいえなかった。

それは、

「どうせ私なんか構いたくないんだろうな」
「こんな苦しんでるの、わかってくれないよね」
「みんなは充実した生活を送っているんだろうな」

という気持ちがあったから。

高校2年の夏まで、中学の部活に一緒に顔出した同級生もいましたが、その時の現状のことについては言わず。
みんな楽しそうにしているのに自分が笑顔になれなくて…。みんなが羨ましかった。

LINEで繋がっていたとはいえ、メッセージはほぼ0(ゼロ)。あけましておめでとうもなかった。

数年前、N高へ転校する前の高校の方と関わりを切るため、LINEのアカウントを消した。その際、中学の同級生も一緒に消えた。
正直、それでスッキリした。今までの自分ではない、と区切りをつけられたので…。

しかし、高2の時に同級生から言われた、この言葉がとても残っている。

「成人式、なんで行かないの?先生も来るのに。」

あはははは…。
とその時は返した。

私の自治体では、学年主任の先生が来ることになっているみたい。
「その先生に会えるし、みんなにも会える。一石二鳥の機会を逃していいの?」そんな感じに受け取れた。

でも、私はいきたくなかった。

確かに、中学3年は楽しかった。だけど、昔とは違う。
楽しくない高校へ行かされたあの時。転校してからも精神的に不安定。
もし、今成人式があって「行け」と言われたら、泣いてしまう。

みんながキラキラな笑顔を見せ、会話も盛り上がる一方、私は笑顔が出ない。
『昔はあんなに笑って、あんなに喜んで、嬉しくて…』
この気持ちが押し寄せ、今の自分が過去の自分より劣っていると思ってしまう。

ばななんの心の中

「強制力がないんだったら、成人式そのものにはいきたくない」と言い続けた。

「せめて、前撮りだけは頑張るから、式には行かせないでくれ」

しかし、親は「一つの節目として、行ってほしい」と言われた。
私はしょうがない、と思いながら行くことにした。

成人式当日の悲劇

女性あるある「着付けの時刻が早すぎる」

振袖を購入し、当日の美容院も予約した。
式の1〜2ヶ月ほど前、美容院からハガキが届いた。

式当日、午前4時から着付けをします。
5分前にはご来店してください。終了は午前6時ごろです。

ハガキの内容

普通の方はどうだろう。
気合い入って寝れなかった場合でも一日だけだったら体力は持つと思う。

しかし、私は違う。
学校などなく日中は特にどこにも行っていないため、体力がない。
そして、最近は不眠症に悩まされている。いつも寝る時刻は朝の4時〜7時で、起床は9時以降だ。(たまに深夜0時に寝れる時もあります)

まあ、こういった個人の事情は考慮されないのはわかっている。
でも、早すぎる気がする。式の受付は10時15分ごろ開始。
それまでどうやって過ごすのか、私には一択しかなかった。

"ずっと起きているしかない"

6時に着付けが終わり、帰宅する。そこから寝ると10時半すぎに起きる。そうすると式には間に合わないのだ。

しかし、キャンセルは考えなかった。
キャンセル料が100%かかるからだ。
仕方なく、当日は我慢することにした。

事前準備

私は、当日、もし寝不足で倒れたり寝てしまったりした際のため、事前に準備をしておいた。

まずは、動画。
自身が持っているスキルを活かし、1〜2分程度の動画を作った。

その後、動画を見せられなかった場合を考え、「緊急時のしおり」を作成した。

それらの内容として、

  • もし式場内で寝てしまったら強めに起こしてほしい(睡眠障害が少しあるので、ちょっとの衝撃では起きない。)

  • 倒れそうだったり、体調不良ぽい感じだったら、近くの係員に言った上で私の母を呼んで早退させて欲しい

  • 倒れるかもしれないが、原因はほとんど寝不足か人酔いであること

  • (しおりのみの記載)母親の連絡先や車の色・種類など(当日は車の窓際にぬいぐるみを置き、連絡できなかった場合もカバーできるようにしました。)

もしこの動画や「緊急時のしおり」が見たい方がいらっしゃったら、コメントしてくれると嬉しいです。また別の投稿で載っけようと思います。

これで準備はバッチリ。
あとは当日を迎えるだけ・・・

当日・会場まで行けたものの…

当日は会場まで行けました。
しかし、だんだんと集まってくる人混みに耐えられなかった。


ある人は、スマホを片手に持ち、「今どこにいるー?もう会場着いたよ!」

また別の人は、「あはは!みんな懐かしいね!昔みたいだ!!」


同級生かどうかすら私にはわかりませんでした。
私は誰とも繋がっていない上、一人で来たので、誰も話しかけてくれませんでした。

服用している薬が少々強いものなので、感情があまり出てこない。
昔のように、笑顔で会話できるような人ではない。
それによってみんなの気分を害するなら、会話なんてしないほうがいいな、と思っていた。

また、私は昔のように勉強ができなくなった。話も続かなくなったかもしれない。だけど、今の自分しかできないできないことがある。

もう昔の自分に触れることはしない。

そう心に誓った途端、寝不足の影響か、足元がふらついて頭痛が始まった。
私は母を呼び、すぐに会場から去っていった。


成人式の不参加は、不登校と通じる何かがある

成人式は強制イベントではない

そう、成人式は「みんなが行くからいく」ものであって、実は強制力はない。

それは、不登校と同じではないか。
いきたくないのに、学校へ行く。行ったら心に傷を負って帰ってくる。

「みんながやるからやる」「みんながやらないからやらない」
それは、日本の社会の特徴である。
しかし、中には無理して合わせることができない人もいる。
精神的に辛い人だっている。

私が伝えたいのは、
「辛いのであれば、成人式に行かなくてもいい」
ということ。

行くだけで苦い思い出が蘇ったり、不登校だったからみんなから変な目で見られる、とかさまざまな思いで迎えたくない人がいる。

私のように、「不登校になることができたが、過去を思い出させる行事に参加せざるを得ない」という人も多いだろう。

もし、その行事が参加必須でないのであれば、参加しなくてもいいじゃないか。

日本の社会の特徴をぶっ壊す発言かもしれないが、これからの世界情勢で生きていくには必須のスキルではないかと思う。

それは、成人式不参加だけでなく「不登校で困っている人」や、「PTA不参加の人」にとって救いの手になるだろう。


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