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教師が本番前の子どもたちにできること

行事の前、子どもたちは緊張していることが多い。例えば学芸会。本番に向けて、一生懸命練習を重ねてきた子どもたち。それでも、当日の空気感に飲み込まれていくことが多い。担任としては、これまでの様子を知っているからこそ、一回きりの本番でベストを尽くすことができるようにしてあげたい。運動会や学芸会、その他のイベントを目前にした子どもたちに、教師である僕は何ができるかを毎回考える。

このテーマで書こうと思ったのは、学芸会があったから。小規模校と呼ばれる僕の学校では、そこまで全校児童数は多くない。かろうじて野球チームやサッカーチームを作ることができるくらいだ。そんな子どもたちが、ガチガチに緊張している(さあ、どうする)。僕は、いろんなパターンを考えてみた。

①これまでを振り返る話をする

これまでの練習では、どんなめあてをもって、一人一人がどんな取り組みをしてきたのかについて話す。それも具体例に。その具体エピソードがあるから、子どもに伝わっていく。不安と緊張で頭が真っ白になっている時だからこそ、上手く伝われば、落ち着きと自信をもたせることができる。

②本番をイメージさせる

ポジティブな方向に思考をシフトする。「失敗したらどうしよう」という不安をもっている子は多い。それは、失敗する未来をイメージすることにつながる。ではなくて、うまくいって当たり前。そのためには、どんなことを意識するかを確認する。具体例なポイント(誰々のセリフの後に、一斉に立つよ!とか、合唱の最初の言葉を大きな声で歌おう!とか)の確認をして、みんなで共通理解を図って本番に望む。意識の方向を同じ場所に仕向けてあげることで、余計なことを考えにくくすることができる。

③大声を出して気合いを入れる

全員で大きな声を出す場面をつくって、リラックスさせる方法も一つだ。「がんばるぞー!」「オーッ!!」でいい。この方法の利点は、指導者と子どもたちの関係を問わず、ほぼほぼ上手くいくこと。顔と名前が一致しないクラスの子たちとも盛り上がることができる。

④教師が誰よりも声を出す

教育現場では、「がんばるぞー!」「オーッ!!」的な掛け声の「がんばるぞー!」は、だいたいリーダー役の子が担うことが多い。そこは実態を見て決める必要があると思っている。理想を言えば、そういうリーダーのいる集団に育っていることに越したことはないが、現実はなかなかそうはいかない。であれば、その役を教師が演じる。その場合は、気を付けなければいけない点があって、それは、教師が誰よりも本気になることだ。子どもがびっくりするくらい大きな声をだすとか、掛け声の中に準備しておいたネタを入れるとか、子どもの想定外をいくことで、本番前の子どもたちは笑いに包まれる。それは、結果的に子どもを勇気付けることができる。

まとめ

どんな方法であってもいいが、教師が子どもたちにどんな思いを伝えたいのかを熱く明確にもたないと何も伝わらないので、そこを見失わないようにして関わっていくことが大事。

ちなみに、僕は④の方法を多用しています。①の方法のように「語る」ことのできる教師を目指していますが、やはり性に合わないというかなんというか。

どんな方法であれ、教師である以上は、子どもの気持ちを上向きにできる関わり方の引き出しは数多く持っておきたいと思います。



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