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怪奇骨董音楽箱

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音楽に関して書き連ねたことを、ここに格納していこうと思います。個人趣味から、プログレッシヴ・ロック近辺が多くなる……かも?
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#90年代

つかめ! V系のターニング・ポイント

つかめ! V系のターニング・ポイント

 
 90年代~2000年代初頭、数多く存在したV系バンド。
 彼らはすべからく「もとV系」と「そのままV系」に二分した。そして成功または失敗につながり、その後に展開している。

 何のことか。いちばんわかりやすいのはラルクだ。なお「L'Arc~en~Ciel」なんて入力するのは面倒だし、マスコミに強要した「ラルク アン シエル」(←半角スペースを使う、スペースを省略してつなげない、ナカグロを使わ

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『DANCE 2 NOISE』とは何だったのか?

『DANCE 2 NOISE』とは何だったのか?

 ダンス・トゥ・ノイズ。
 BUCK-TICKやSOFT BALLETを「とっても」好きだった人にだけ通じる「ああ、そんなのあったねぇ」というワード。かすっていない人には「何ですかソレ」になってしまう響き。
 ご存知でしょうか、皆様。そこで泣いてる人、あなたのために書いてますよこの文章は。

 この『DANCE 2 NOISE』と銘打たれた作品群は、ビクターに在籍する若手からベテランまで、メジャー

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THE SPACE COWBOYSを知っていますか

THE SPACE COWBOYSを知っていますか

 まず言っておこう。映画じゃないよ。バンドだよ。ジャミロウワイでもないよ。
 それにちょっと悩んだんだよね。タイトル。これがTHE YELLOW MONKEYなら「イエモンを知っていますか」とスマートにまとまられる。でもTHE SPACE COWBOYSの場合「スペカウ」と呼ぶほどのファン、ごくごく非常にものすごく少ないわけで。
 というわけで以下は「スペカウ」と呼んでしまうけど、今回は1990年

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【「黒夢」――それは「真面目すぎる哀しい歴史」】

【「黒夢」――それは「真面目すぎる哀しい歴史」】

 僕は、市川哲史氏をリスペクトしている。
 それも「既成のプログレ概念を壊す市川哲史」よりも、「V系の理解者にして魅力を解説する翻訳者としての市川哲史」を、だ。実はプログレよりそっちを先に知った僕である。プログレ市川しか知らない人、てっしーの本分はむしろこっちにあると思うよー、ホントに。
 その市川も、ほとんどがV系メインストリームというか、「Xを起点とした流れ」を語っている。そりゃあ多くの人に伝

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