【社員インタビュー】テクニカルディレクターとして培ってきた幅広い知識と適切な判断力で様々な技術をまとめ上げる。常に新しい技術を求める貪欲さと発想力を武器に、己が思い描く“未知の表現”の実現を目指して突き進む!
こんにちは、バルス採用ブログ編集部です。今回は、ライブを作り上げるために欠かせない技術のまとめ役的存在、テクニカルディレクターの江口真彦にその仕事内容を伺いました。様々な専門技術を持つ部署間を繋ぎ、ときにはクライアントとエンジニアの間を取り持つ江口が考える、“自分なりのテクニカルディレクター”の形とは?大きな野望を持つ江口のスペシャルインタビューをご紹介します。
バルスのテクニカルディレクターは様々な専門職の間を繋ぐ“掛け橋”
テクニカルディレクターとしての仕事内容を教えてください。
大きく分けて2つあります。
ひとつは、ライブを実現させるのに必要な技術を担保するため、バルス内外の各技術をどう組み合わせ、どう繋いでいけば良いのかを考えて調整を行うことです。 社内のUnityや3DCG、モーションキャプチャ、映像音響などの各技術チームや、社外の様々な専門家の方々がどう連動して一つのライブイベントが実現するのかを頭に描きながら、大きな一つの仕組みを設計するようなイメージです。
ふたつめは、クライアントやライブディレクターなどとの打ち合わせに同席し、先方が思い描く演出に技術的な面での懸念点を伝えたり、実現に向けた提案を行うことです。
横断した技術知識を持ちながら演出についても分かる立場として、クライアントを含む各所を繋げて行くという役割を担っています。
ただ、テクニカルディレクターを名乗りはじめるときに調べたのですが、テクニカルディレクターにはそれぞれのスキルセットによって多種多様な仕事の仕方があるようで、これはバルスで働く“僕なりのテクニカルディレクター”の仕事という前提でお話させていただきました。
各所様々なポジションにいらっしゃる方々の間を取り持つというのは、かなり大変なお仕事ですね。相手によって使う言葉なども変えているのですか?
まさにその通りで、例えばクライアントとの打ち合わせで専門用語ばかりだと話が進まないので、その場合は先方にも分かる言葉を使うようにしています。タレント様や主催者様が提案してくださる要望を広く聞いた上で、技術的にそれがバーチャルだとどこまで実現可能なのかということを一般的な言葉にして伝える。また、持ち帰った内容をエンジニアに話すときは、技術的なニュアンスに変換する。相手の立場に立ちながら言葉を変えていくというのは常に心掛けるようにしています。
ライブを作る際には様々なポジションの人が関わってくるので、エンジニアの方が使った用語が相手に伝わっていないんじゃないかと思ったら、あえて僕から「これってこういうことであっていますか?」と質問するようにしていて。そうすることで、その場にいる人全員が懸念点や現状について正しく理解でき、着地点も見つけやすくなるんですよね。
実際に江口さんと多くやり取りをしていらっしゃるUnity開発チームの藤井康輔さんにも伺いたいのですが、江口さんと一緒にお仕事をされていかがですか?
藤井 僕が割と専門的な用語を使ってしまいがちなタイプなので、そういった部分には本当に助けられています(笑)。ソフトウエアの中身がどういう作りになっているかということは僕たちエンジニアが知っていればいい部分ですが、江口はシステムやエンジニアが提供している機能やユーザーが実際に使用する際の使い方をちゃんと理解してくださっているなと感じています。また、過去のイベントにあった特別な要望やその対処法などの事例を細かく把握してくださっているんですよ。なので、クライアントからの様々な要望にも的確に対応してくださるので、エンジニアの立場からみても信頼感があり、頼もしく感じています。
仕事において幅広い様々な知識、経験という“引き出し”を常に用意しておくことが大切なんですね。お仕事で大切にされていることは他にも?
そうですね、特にクライアントとの打ち合わせでは常に想像力を働かせて話すようにしています。先方がやりたいと思っていることを全て「持ち帰ってエンジニアチームに確認します」って言ってしまうと、話が全然進まないじゃないですか。信頼感を得るという意味でも、ある程度はその場で判断して回答する必要があると思っています。ただどうしても会話の中で、いただいた要望に対してできそうな温度感は高いけど確信はない。厳しそうだけど期待値を残しておきたいな……といったことも多々あって。そういったときの言葉の選び方はとても難しいですね。 クライアントに良い顔しすぎると、エンジニアにとっては「そんなこと握ってこられても困る」ってなってしまいますし、あとから「できない」ではトラブルになってしまうので(苦笑)。
クライアントに期待を持たせるのと同時に納得感をもった落とし所を用意しておく。そこは毎回想像力を働かせながら対応させてもらっています。
とはいえ、バルスはフランクな組織なので、社内では部署をまたいでも本音で相談しやすいという空気感に助けられています(笑)。
社内、社外問わずまさに“掛け橋”的存在の江口さんですが、元々テクニカルディレクターとしてご活躍されていたんですか?
実は僕、元々サウンドエンジニアとして長年仕事をしていたんです。前職はポストプロダクションで広告系の映像やテレビ番組に関わる音の仕上げをしていました。それまでの編集された音を整えるという仕事は、今僕が携わっている、エンジニアの方と連携してシステムを作るような世界とは全然違っていました。バルスの入社面接を受けたのが約4年前で、僕自身インタラクティブなことがやりたいと思い広く求人は追っていたのと、バーチャルYouTuber界隈が盛り上がってきていた時期で強い興味があった中、バルスがサウンド職の募集をかけていたことが重なり、バーチャルのコンテンツを仕事にするというイメージが見えて、応募するに至りました。なので、入社からしばらくはサウンドエンジニアとして働いていたんですよ(笑)。
そこから僕が以前のスタジオ勤務の知識を持ち込んで広く映像技術を担うようになったり、バルスのスタジオ移転を機にスタジオ設計やスタジオ専任チームの立ち上げを行ったりを経て、テクニカルディレクターとして技術面を支える今のポジションになりました。
そんな江口さんから見て、バルスにはどんな方が向いていると思いますか?
技術者目線になりますが、“自分はこれを実現したいんだ”という前向きなエネルギーで仕事に取り組んでくれる方じゃないでしょうか。無茶な要求も少なくはないので(笑)。そういうことがあったときに、自分で考えて提案したり動けたりする人の方が合っているんじゃないかなと思います。
バルスは、様々な人々のエネルギーが集まっている会社なので、各部署、各部門を自ら引っ張っていく力、自分のやっている作業をもっと良い物にしたいとモチベーションを高く持つ力が必要だと僕は考えています。
では最後に、江口さんが今後お仕事で挑戦したいことを教えてください。
今は思いつきもしないような新しい技術がどんどん出てくる中で、それらをできる限り早くこのバーチャルの世界に取り入れたいなと思っています。技術をどこよりも先に開発しなきゃというより、生まれた最先端の技術を使った新しいライブ、新しい表現作りがしたいですね。
VTuberの現地でのライブとなるとどうしてもLEDや透過スクリーンを設置してそこで映像を見る形になってしまいます。配信やサービスモニター上ではAR技術等で立体的にみせるような演出もありますが、それを、現地でももっと立体的に見せられるようにできたら良いなって。
去年、僕が担当したとあるライブのアフタートークで「花道を歩きたい」というお題をいただいたんです(笑)。自分だけでは何もできませんが、様々な人が持つ技術力をお借りして、“花道を歩く3Dのキャラクターの姿が現地でも立体的に体験できる。”そんなライブを作れたら良いなって思っています。
江口さん、ありがとうございました。
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※この記事は2023年5月時点の情報です。