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香港にあるお金の顛末

前回、香港の銀行に預けていたお金のキャッシュカードの有効期限が切れてしまって、お金を使えなくなったという話をした。

お金を取り戻すために香港へ

そして私は香港に行くことになった。
7月初めの香港は、日本より暑いだろうと予想していたが、日本とそれほど変わらなかったのが意外だった。あの湿気の「むわっ」とした感じもほとんど気にならなかった。果たしてこれは日本が香港に近づいたのか、もしくは香港の気温や湿度がそれほどでもなかったのか。いまだにわからない。

現地には金曜の早朝に到着したので、銀行の業務が始まってすぐにこの件を解決するべく、9時に窓口に行くことにした。
飲茶を食べ(香港の伝統的朝ごはんは飲茶)、たった三品の点心とお茶で、1万円もすることに気づき震えていた。「日本で飲茶食べた方が良いのではないか!」という気分だったが、本場の飲茶の味は何にも変え難いと自分を納得させた。
8時ごろ食べ終えてしまったので、9時までの間銀行に行けるように、近場のコンビニでSIMカードを購入したり、八達通(オクトパス)という交通機関に使うカードを購入した。もともと持っていた八達通カードは「古すぎて反応できないのでカードをサービスセンターに戻して取り替えてもらって」と言われてしまいただのプラスチックのカードと化した。

銀行を間違える

さて、9時になり「いよいよ決戦だ!」と勇んで銀行に行き「あのぉ、こちらの銀行の通帳をもっていましてぇ」と案内の担当のスタッフさんに話しかけると、銀行スタッフの方が来てくれた。私の通帳を見るや否や、「こ、これうちの銀行じゃないですよ?」
なんとー、私は中国工商銀行だとおもって来ていた銀行は中国銀行だったのだった!「すみませんでしたぁ」と銀行を出ながら、中国工商銀行の支店を調べると、歩いて10分の距離だった。

私の持つ口座は以前の姓だったので、まず今の姓の私が、以前の姓であることを証明する必要があるため、2つ前のパスポートと香港の在留証を準備していた。「夫婦別姓であればこんなことする必要がなかったのに」と感じた。

6年前から想像できないほどの金額に

さて、徒歩10分の中国工商銀行の窓口に行くと日本と同じように札が出て、番号の紙を握りながら順番待ちをした。朝早くだったからそれほど混んでおらず、5分ほど待つとカウンターに呼ばれた。
ガラスの向こうの銀行員に事情を説明すると、意外にも古いパスポートと日付がきれた在留証を見せるとすんなりと「口座をこのまま使いますか?もしくは口座はクローズしますか?」と聞かれた。
口座は使いたいがキャッシュカードは日本に住んでいて送ってもらえるのかと聞くと、香港内だけにしか送れないと言われたので、「それではクローズしましょう。ただし、日本円で大半を受け取り、1,000香港ドルにしたいです」と答えると、すんなりと私の希望は叶えられ日本円が84万円と1,000香港ドル(端数はあり)となった。
驚いたのはその金額だった。実は6年前にだいたいいくらが口座に入っているか計算すると当時は60万円程度だった。ずっとその金額だと思っていたが驚くほど増えていた。
びっくりしていると銀行員の人は親指をたてて「あなたはラッキーだわよ」と教えてくれた。
「日本円よわいですもんね」と答えた。現金は危険なのでホテルへの移動ではバックパックの背中側のポケットに入れ、ホテルのチェックインが終わり、部屋のロッカーに入れたのだった。

日本円の弱さと香港の物価の高さ

ラッキーなことに、今一番よい値段で香港ドルから日本円に換金したのかもしれない。しかし、現状日本円で生活している私にとっては、香港で過ごすお金は香港ドルなのだ。たった5日しか滞在しなくても、朝食べた飲茶が1万円という未曾有の高さに日本円の安さと香港の物価の高さが身に染みた。
1香港ドルはおよそ20円。だから全てに20を掛ける。
水も日本より確実に高いと感じた。

香港の旅

5日滞在していたが、ほとんど毎日香港の離島に行っていた。もともとは日本の離島に行くはずだったが、香港の航空券の方が安いということがわかったので日本の離島は断念した。
だから香港の離島に行くことにした。この話はまた今度ということだが、新しい香港の魅力も発見できたので次回は84万円をなんとか増やしてから、再度香港の旅をしたい。




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