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博士課程のファインダーからーシリコンバレーのお膝元ー

この日は午前で授業を終え、昼から大学周辺の散策に出た。なんとなく行き着いたのはThe Tech Museum of Innovationだ。

大学周りを散策
The Tech Museum of Innovation

そういえば、日本を発つ直前に工学部長から「シリコンバレーでイノベーションを学んで来い!」と激励されたと思う。これがイノベーションを学ぶことなのかは定かではないが。

正直なところ、「子供だましな」博物館かな?と思っていたが、これが意外に面白かった。今でこそ、顔写真変換はアプリでも簡単にできるし、ロボットアームが製品を組み立てる様相は当たり前の世の中になっているが、2016年(正確にはもっと前から)のサンノゼでは、それが子供向けの博物館なわけだ。

リアルタイム顔変換カメラで遊ぶ
ボールペンで繊細な絵を描くロボットアーム

お気に入りは、パスワードハッキングマシーンだ。僕は係員のおじさんに

「何か好きなパスワードを入力してみなさい。」

と話しかけられ、マシーンと対決。結果はものの数秒でハッキングマシーンの勝利。こんなものを展示してよいのだろうか?!と心の中で思ったが、あまりの衝撃に、何度もマシーンに挑戦した。

きっと周りの人は、「なんて子供っぽいアジア人だろう」と思ったに違いない。僕はいつの間にか、博物館のとりこになっていた。

パスワードハッキングマシーン

博物館を出たころには、日もかなり落ち、街灯がつき始めた。何時間もの間博物館に滞在していたかは覚えていないが、あのとき僕はイノベーションを学ぼうとしていたのかもしれない。

日が暮れて灯り始めた街灯



*この留学備忘録は不定期更新です。


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