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初めてアガリスクを観てきた話

アガリスクエンターテイメント第31回公演「なかなか失われない30年」を観てきた。

なんとオゴられチケットという素敵な取り組みでチケットをおごっていただき無料で観劇してきた。
学生やアガリスクを初めて観る人が対象ということで、本当かな?そんなの応募殺到で当たらないんじゃないかな?なんて思いつつダメ元で申し込んでみたところ本当にチケットをオゴっていただいた。

去年シアタークリエでSHINE SHOW!という舞台を観て、それがとんでもなく面白く感動して少し調べてみたら、アガリスクという劇団で上演されていた作品(?)ということを知って、いつか機会があったら観に行ってみたいなんて思いつつなかなかチケット購入という最後の1歩が踏み出せずいたところ今回このチケットのことを知り、これは!と思い飛びついた。
(SHINE SHOW!感想はこちら↓)

無料であんなに面白い作品を観せていただいたからには、せめて感想くらいということで拙い感想を。

以下ネタバレあり。

同じ部屋に違う時代が同時に現れ混ざり合うという、不思議で面白い設定の時点でもうワクワクした。電気が落ちて明かりがつくと目の前のセットが一瞬で大きく変わっていてとても驚いた。まるで自分がタイムスリップしたのかと思うほどだった。あんな一瞬で大変だろうなと思った。

もう一度電気が消えると、また別の時代の人たちが増えてしまった。
この不思議な現象のシステムが理解できてくると、もはや電気が消えただけで笑ってしまった。どうせまた増えるんだろうと分かっていても笑ってしまう。暗闇の中ニヤニヤしていたのはきっと自分だけじゃないはず。

巻き込まれている当の本人たちもだんだんとこの謎現象のルールを理解して、上手く適応しながら各々の時代の問題をいろんな時代の人たちが一緒になってなんとか解決していく様が面白かった。
2004年の4人組がちゃんと1994年のメモ用紙に競馬の結果を書いていたり、債務者のおじさんが拳銃を20年間部屋の外で時間を経過させる案を提案したり、そしてそれが時間に守られていて2024年の人が拳銃を横取りするということができなかったりと、シンプルで分かりやすい縛りなのに工夫されていて楽しかった。
警察を呼ぶというくだりが何度かあったけど、もし仮に警察を呼ばれたところで、時代が違うから捕まることはないんだなと想像するとそれもまた面白かった。

1994年はまだ生まれていないし2004年もほぼ記憶にないのでその時代のあるあるみたいなものが理解できなくて悔しかった。分かったらきっともっと面白い部分がたくさんあったんだろうと思う。

全く同じ場所でも時代が違うことで、もちろん状況が全然違うし、意図せず未来に起きることが過去の人たちに伝わってしまってあたふたしたり、観ているこっちも2024年の人としてハラハラしながら楽しめた。

最後に現代に戻って約束の時間になった時、ノックがなった。その瞬間、あ、もしかして過去の人たちの誰かが次のオーナー!?と直感的に思ったら扉が開き、一番来て欲しかった人がそこにいて心の中で歓喜した。

今回念願のアガリスクを観ることができてとても嬉しかった。
シアタートップスには何度か来たことがあるけど、作品を観終えて満足感に浸りながらあの階段を降りている時間が何度経験しても楽しくて仕方ない。今回1人で観に来たので誰かと感想を言い合えず、Xで人の感想を眺めては分かる分かると頷いている。
いつか自分が財力を手にしたあかつきには、誰かを連れて一緒に観に来たり、オゴりチケットを買って今回の自分みたいな人に布教して貢献できたらなんて思う。

とにかくまた絶対に観に行く。

オゴっていただきありがとうございました。

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