経営とはBSの左側を「下から上」にすること。
人間の世の中ってすごく不公平だ。
イチローや大谷選手のように、生まれ持った天から授かった才能があれば何億も稼げるし、イケメンイケジョに生まれたら、それだけでかわいい奥さん、稼ぎの良い旦那さんと伴侶に恵まれる。
イケメンが熱心に口説けば情熱的となるのに、ブサイクが熱心に口説いたら、ストーカーだ。まったく同じことをしていても。ほんとにこの世は残酷的だ。あまりにも。
でも、どんなに嘆いてもこの事実は変えられないし、これを根拠に、不貞腐れ犯罪行為に走っていいなんてことには一切ならない、それとこれとは全く別問題だ。
私たちは、僕を含め、恵まれた才能を持たずに生まれてきた者として、どう生きるのかを頭を使って戦略的に考えていかないといけない。
僕が若い人に財務諸表を自分で作れるようになってくれというのはまさにこのためだ。財務諸表を理解するのに才能は一切必要ない。小学生3年生レベルの足し算引き算がわかれば、理解できる。
それでいて、才能を持つ者と同等以上にお金を稼ぐことができるわけだから、何に代えても、財務諸表(=バランスシート)を理解すること、これ以外に僕は才能のない人間がこの世知辛い世の中をサバイブしていく方法はないと思ってる。
バランスシートこそ、神が僕たち才能のない者に与えたもうた唯一にして最強の武器だと僕は考えてる。この考えに賛同してくれる人がいたら、僕はとても嬉しい。才能を換金するのではなく、バランスシートを換金せよ、これこそが僕のポリシーであり、僕が生きていくうえで最も大切にしていることだ。
では、今日も続きを書いていこう。前回までにある程度バランスシートの概要はわかってもらえたと思うので、
今日は20歳の若者が今から立身出世していくための出発点から書いていこうと思う。
今、20歳ならバランスシートを理解したら100%お金持ちになれるというか、お金持ちにしかなれないから、若者でこのノートにたどり着いた人はラッキーだね^_^宝くじに当たったようなものだ。将来お金持ちになったら、僕にお寿司ご馳走してね^_^
では、まず、20歳の君は会社を作るところから始めよう、なーに、何もまだ事業内容決まってなくてよい、とにかく会社作らんと前に進まないから会社作ってくれ。
合同会社なら3万円あれば作れるからとりま、3万円用意してくれ、印鑑は別に新しいのを作らんでもよい。自分の苗字の入った印鑑、山本なら山本と書いた印鑑を使っておればよい。
登録免許税は最低6万だが、今なら、講習受けたら3万円免除されるので、講習受けて、免除書類貰ってきてくれ。基本、どこの市町村でもやってる。とりま、千代田区のホームページ貼り付けておく。自分の市町村の役所か商工会議所に詳細は聞いてみてほしい。
https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/shigoto/jigyosho/sogyoshien.html
■1、スタート
さて、ここからが本題だ。会社始める時に、最初の資金をいくらにするか決めるわけだが、いくらでもよい。30万円くらいかな。これをバランスシートで表してみて欲しい。
図1
こうなるよね。
すべての会社がここから始まる。ソニーもホンダもみんな同じ。このバランスシートからスタートだ。
額は、もちろん、もっと少なくてもよい。金額の過多はその後の発展スピードに影響するから早く発展させていきたい人は多く最初の資金を用意したらいいし、ゆっくりでもよいなら10万くらいからでも良いと思う。
■2、リンゴを仕入れる
では、まず、最初はそうだな、りんごを売っていこう。
なので、まず、りんごを売るためにりんご100個1万円で仕入れてきました。
これをバランスシートで表すと、
図2
というふうになるよね。
■3、リンゴが売れる
で、このりんご100個が1個200円で全部売れたらどうなる?それをバランスシートで表すと、
図3
となるのは、ここまではわかるかな。
■4、「りんご100個→すべて現金化」を分解する
で、こうなると、右と左の金額に差が出てきてるよね?1万円差が出てる?なぜ?右と左の合計は同じ数字にならないといけないのに、、、、?
数値が一致しないということは、何か書いてないものがあるということだよね。それは何か考えていこう。
りんご100個1万円が2万円になった。この2万円を詳細に分解すると、りんごの仕入れ代金1万円+儲け1万円がこの2万円ということだよね。わかりやすく、バランスシートを分解してみると、
図4
とこうなるのはわかってもらえるだろうか?
りんごの仕入れ代金1万円はどっから持ってきたっけ?それはバランスシートに書いてあるよね。バイトして貯めたお金だよね。
■5、リンゴ売って手に入れたお金がどっから来たのかを右に書き込む
じゃあ、今、手元にある差額の儲けの1万円はどっから来たの?それはまだ書いてないよね。じゃあ、それをきちんと帳簿上に書き示さないといけない。はい、バランスシートに書いてみて。
図5
とこうなるよね。
右はどっからその現金を持ってきたのかを書き、左はその現金の額とそれを何に使ったかを書くだったよね。忘れた人は前回に戻って復習だ!
で、最終的に現金をすべて一個にまとめると、
図6
となり、
そして、リンゴ売って手に入れたお金って具体的に何さーと言えば、何ですか。はいそうですね。儲けですね。つまり、利益ですね。じゃあ、ちょっとかっこよく会計的に書けば、
図7
こうなります。
で、バイトで貯めたお金というのは、自分のお金つまり、自分の資金ということだよね、なのでここには自己資金と書く。
図8
ほら、これでいっぱしのバランスシートが出来上がりだ!
商売人は、みな、頭の中でこういうロジックで商売しています。それを数字で過程を書き示したものが帳簿です。全然難しくないよね。
はい、これが経営のすべてです。終わりです。このやり取りを延々とやり続けていくのが経営。どんな会社も例外はありません。すべての会社がこの営みを行っているだけです。とてつもなくとてつもなく簡単でしょ。3回目にして書くことなくなってしまったわ。終わりや^^
■経営とは左を「下から上に」すること
で、バランスシートを見てもらったら、わかるとおり、まず、バランスシートの左側の一番上にある現金を、下にどんどんおろしていって、そして、それをまた、上の現金に戻していく、利益をお供にひきつれて、というのが見て取れると思う。
つまり、経営というのは、バランスシートの左側においては、下にあるものを一番上に持っていくという作業なの。
だから、当然、経営の優秀さというのは、どれだけ左側のものを上に持って行けたかで評価される。現金を下にやりましたはいいけど、それ、全然上にもっていけてないですやん、となると、その人は経営が下手ということになる。
だから、経営者が考えんといかんのは、下におろしたものが、どれくらいの確率で、かつ、どれくらいのスピードで上にできるのかということ。融資を引く場合は、それをきちんと銀行に説明しないといけない。
今回のりんごでたとえたら、りんご100個仕入れる予定ですが、もうすでに100個買ってくれるお客様がいます(=確率100%)、購入したいと言っている時期は来週です(=スピード1週間)と説明できたら、この取引に必要な資金を融資してもらう必要があれば、たぶん、すぐに融資してもらえるよね。つまり、経営とはそういうことなんだよね。
■融資審査は、図8から図1にさかのぼっていく
で、融資審査というのは、図8から図1に順番に戻っていくという作業をしていくということなんだ。
銀行に提出する書類は、最終的な図8だ。
図8
これを銀行員はみるわけだ。で、質問されるわけだ。自己資金30万円とありますが、それはどういう性質の資金ですか?と聞かれるわけ。そうすると図7に戻って、この自己資金はバイトして貯めたお金ですと答えるわけだ。
次に、利益1万円とありますが、これはどうやって手に入れたものなんですか?と聞かれるわけだ。そしたら、図6に戻って、リンゴを売って手に入れたお金ですと答えるわけ。ね、答えるの超簡単でしょ。
で、次に、売り上げはどのくらいですか?と聞かれたら、図3に戻って、2万円ですと答え、仕入れはどれくらいかかってますかと聞かれたら、図2をみて、1万円と答え、原価率はどれくらいですか?と聞かれたら、図5に戻って、原価率は50%ですと返答できるわけだ。
すべて聞かれることはバランスシートに載ってる。全部答えが書いてあるカンニングペーパーがバランスシートなんだよね。
だから、経営者が銀行の担当者の質問に答えられないというのがいかに相手に悪い印象を与えるか、理解してもらえると思う。だって、こんなん小学生でもわかることなのに、答えられないわけだから。当然、こいつ経営者として大丈夫か?となるわけだ。
どうだろう。自分でバランスシートを作れるようになることの大切さが少しはわかってもらえただろうか。自分で作れるようになったら、会社の状態、完全に手足の先まで把握できるようになる。というか把握しかできなくなる。おかしなところがあったら、すぐ、これはなんだ?と気づけるようになる。
■損益計算書はバランスシートの一部
で、ここまで書いたら、もうわかると思うけど、損益計算書というのは、バランスシートの一部なんだよね。図9をみてもらいたいんだが、
図9
この中で売り上げ、費用、利益にあたるものはどれですか?
売上 リンゴ100個とリンゴ100個売って得た現金の2万円
費用 リンゴ100個仕入れの1万円
利益 リンゴを売って手に入れた1万円
とこうなる。これで損益計算書はできあがり。ね、簡単でしょ。あれ、ちょっと書きすぎただろうか。でも、イメージはつかんでもらえたと思う。そして、付け加えたら、キャッシュフロー計算書もバランスシートの中の一部だ。全部が一つにつながっている。
どっか数字が間違ってたら、すぐにあれ?おかしいなとなる。そして、それはバランスシートを自分で作れるようになったら、さっきも書いたが、すぐにわかる。経営の羅針盤がバランスシートなんだよね。
だから、銀行は財務諸表を提出してくださいというわけだ。これを見たら、全部わかるから、経営者が何を考えているのかが。
と、今日はこのへんにしておこうか。たくさん書きすぎただろうか。
わからないところがあったら、何度も読み返してみてほしい。結構、経営の大黒柱的な部分をここに書いたと思うので。
次回は、また図1に戻って、20歳からの富豪への道、1年目の戦略について書いて行こうと思う。
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