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PNCA Life 「あの頃、私は美大にいた」

できるだけ教育や生活環境が身に合っているような場を探すし、自らが好きになる、自分だけのオリジナルの環境に到達できるように創り上げるのも大切です。

“Little changes in life makes whole thing different in life ”
— Baku Osawa

アメリカオレゴン州ポートランドに引っ越して入学した20歳、 Pacific Northwest College of Art に入学しました。2000年の開業から現在の事業展開に至るまで、成長のプロセスをこの大学から吸収しました。産業とは、グラフィックとは、戦略的なデザインとは、今では当たり前に考えているようなワードの積み上げの原点となるのが「Pacific Northwest College of Art 」です。

I entered the Pacific Northwest College of Art, at the age of 20, moved to Portland, Oregon, USA. The process of growth was absorbed from this university, from the start of business in 2000 to the current business development. Industry, graphic, and strategic design are the origins of the word stacks that we now commonly think of as "Pacific Northwest College of Art".


全てを解放してくれた場所

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19歳から渡米し、ウイスコンシンでの生活をはじめて9ヶ月後に、西海岸のポートランド市内に位置する美大、Pacific Northwest College of Art (PNCA)へ転入しました。右も左も解らない小さなキャンパス、話しかける友人もいない中、自分なりに模索して卒業するまでに至りました。

どうしても続けたかったアートの勉強をやり遂げた時、それまで、がむしゃらに走っていただけの生活が終わり、母校であるPNCAの素晴らしさを初めて肌に感じたと言っても良いでしょう。

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・大都市ではないため移動に困らないポートランド市
・成長期であったためインターナショナル採用にも積極的であった大学の体勢
・細かい指導より、個人のタレント性を重視してくれる教授陣
・少人数による自主的な制作活動
・アカデミックなクラスを大切にする姿勢
・フレンドリーな人間性

通学当時は思いつかなかった事柄ですが、今現在は上記のような校風にとても感謝しています。特に「細かい指導より、個人のタレント性を重視してくれる教授陣」という箇所です。

精神論や権威的パワーで押しつけられる生活があった私が知る日本では、こういった自由に放牧してくれるような教育環境は存在しませんでした。一人として「NO」とは言わず、「Let’s try then」という風に、とにかくやってみよう、という精神が私には馴染んだようです。

今現在も三児の父になり、ダメだと言わず、「やってみようか」と同じ目線で子供達に接しているつもりです。

どう転んでも完成に近づいているのであれば、その才能に全てを委ねた時間を提供する、というような強い信念が教授陣にはあったのかもしれません。


「間違える」は間違いではない

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現在の事業で、過去に大きくも小さくも様々な汚点を残してきました。
PNCAで活動していたとき、多くの教授が教えてくれたことは、プロセスに間違いはない、心配せず続けてやってごらんというポリシーです。

間違いを恐れては完成されないし、オリジナルなものではなくなってしまいます。間違ったらやりなおせばいいのです。

この考えは、過去18年間の事業展開でも同様なことが言えます。間違いという経験(レイヤー)から完成という節目が産まれることを教わった分、業務上のミスがあっても素早く対応できたり、自身の失敗が更に能動的な姿勢になったり、今でも活かされた教育を授かったと思っています。


未熟な時期の環境は大切です

良い教育を受けるだけが全てではありません。自身にとって大事な教育とはを考えるときに、将来を見通して教育を受けても、人間どう転ぶか解らないからです。

ですが、20歳前後の年齢で自身の25年後を把握している人は皆無に等しいでしょう。将来、探訪するであろうジャンルを定めたとしても、人間どうなるかわからないからです。

この未熟な若年の時期に、できるだけ教育や生活環境が身に合っているような場を探すして決定することはとても大切です。家族や友人をあてにするのではなく、自らが好きになる自身だけのオリジナルの環境に到達できるようにしたいですね。

私が提供できる全てを道具として「人・環境」をサポートしています。 Twitter: https://twitter.com/bakuosawa