2023/12/13 アーバンベアたばこ

今日は10時に起きた。本当は9:30ころには起きてゆっくり支度しようかと思っていたがダメだった。
急ぎ目で動かないといけないなあと思った。ちょっと遅刻しちゃうかしら。
そう思いながら支度を始めたが、手持ちのタバコがあと一本であることに気付いた。寝起きに一本。これで私の手元にはタバコがなくなった。大愛煙家の私はこの状況はなかなかのイライラであるある。

今日は漫才大行進の袖当番がある。それに遅れずに、かつタバコと飲み物を買っていくことを考えると・・・と動いていると普段よりも素早く支度ができた。愛煙家だからこその遅刻回避術ともいえる。タバコは百害あって一利なしといわれる。確かにいいところは無いように思われる。いやいや、うまく付き合っていくことが重要である。

タバコの話になると、趣のある小話を一つ。私が四国遍路を歩いていた時の話である。これは仏教の修行であるから酒は飲まないと決めた。2か月ほど飲まずに毎日歩いたあとに飲むお酒の美味さと来たらとんでもなかった。
酒は我慢できたが、タバコだけはやめられなかった。弱さを知ることも修行の一つである。なんかいいことっぽく言った。
四国遍路では、途中知り合ったアメリカ人とかなりの期間一緒に歩いた。彼はタバコは吸わなかった。その途中、カナダかヨーロッパ系だったかの女性も一緒に歩いていた。彼女は確かタバコを吸っていたと思う。

いつも通り、山奥で各々がテントを張って寝る。起きてから私はまずタバコを一本吸った。これがウマい。そこに彼ら彼女らも起きてくる。私の姿を見てとてもたまげていた。「寝起きでタバコを吸うなんて信じられない」ということらしい。理由はよくわからないが、外国にも当然愛煙家はいる。いくら愛煙家といえ、寝起きにすぐタバコを吸うことは珍しいとのこと。身支度をしてコーヒーを入れてゆっくりとタバコを楽しむことはあるが・・・というような話だった。
日本人のお酒を飲む量は尋常でないとよく言われる。一晩でビールを何杯も、その後に焼酎、ウイスキー、日本酒をというような飲み方はなかなかないという。日本人はとんでもない自由主義で、酒は飲みたきゃいくらでも飲め(パワハラ的な場所では飲むほど偉いという考えもある)、タバコも吸いたきゃ吸いまくれという環境、思想に生きているのだと学んだ。

この自由主義というか快楽主義は東アジア地方によくみられるものなのではないかとも思う。東南アジアもタバコの自由度はすごい。朝から晩まで、歩きタバコ、座りタバコ、寝たばこ、ポイ捨てはやり放題の町であった。
こういった姿からアジア人は何を考えているかわからない、理性的でない、といった評価を欧米人はしてしまうのだろう。確かに、自由の国アメリカなんて言うが、実はさまざまな道義的の規制が多いという話がある。大金持ちが寄付をしていなければバッシングをうける。メジャーリーグでも、ルールブックには載っていない暗黙のルールが多くある。こうった法にはないが叩かれる言動というのが多いと聞く。
アジアの自由さ(中でも日本の自由さ)を謳歌したほうがお得といえる。せっかく日本に生まれたんだみんなチャレンジだ。人生は冒険や。ゆたぼんの声が聞こえる。

話がなげえな。今日は当番をやった。11:30に到着後、支度をして屋上でラジオを録音。その後に漫才をやる。そこからは袖にいる。
いろいろと面白いことはあったが、表では言えないことが多い。

今日は「やすと横澤さん」という新入会員の方がいらした。主に北海道で活動されているとのこと。月に2,3日は東洋館に来て漫才をやっていきたいとお考えだそう。もちろん赤字ではあるそうだが、東洋館で漫才ができることにとても価値を感じていらっしゃるそうだ。
私も東洋館で漫才ができる喜びをあらためて感じようと思った。入会当初は、あの有名人たちと同じ舞台で漫才ができることに胸をときめかせたものだが、慣れのなんと恐ろしいことか。気を引き締めなおそう。せっかくの年末ですしね。どゆこと?

北海道でお笑いをやるというのは本当にたいへんなんだそう。ライブ会場は札幌がもちろん最大都市で多いそうだが、道内の札幌以外でライブとなると、みんなで車にのって長時間移動する必要があるのだとか。昔のバンドマンみたいで青春だ。辛いだろうが楽しくもありそうだ。北海道でのお笑い、ぜひやってみたい。
「北海道でぜひ」とお声がけいただいた。社交辞令であろうけども、私としては本気で北海道に行って漫才をやってみたい。まだ東京以外でお笑いをやったことが無いのでいい刺激になりそうである。交通費は自分で出しますので、ぜひ呼んでいただければ嬉しいです。

と、そのような話をしているところにある師匠がいらした。ちょっと問題発言をされたので名前はぼやかしておく。
やすと横澤さんのお二人がその師匠にご挨拶をした際、「あなたたちは北海道なのよね。熊がたいへんでしょう。」とお話を振られた。
今年の流行語にも入ったようにいわゆる「アーバンベア問題」のことを言っているのだろう。この問題は、クマがたくさん都市部にちかい場所で現れることに加え、駆除作業に対して外部からの可哀そうだ、むやみに殺すなといったクレームが自治体に届いていることも問題になっている。

その師匠は「あれは熊はかわいそうだ。殺さなくていいじゃないか。餌をおいて、ちょっとずつ外に追い出せばいいのよ。」と身もふたもない、現在問題になっているクレームのままをおっしゃっていた。
私は、問題になっているあのクレームを言っている人たちは、おそらく我々の日常生活では関わることのできない、ぶっとんだ牧歌的な生活を送っている人たち、ないしは暇すぎてクレームを入れるコールセンターなどで見られるああいったタイプの人たちなのだろうなと合点していた。それは違った、こんな身近にいたのだ。己の愚かさを知った。

やすと横澤さんのお二人も「ははは。確かに。」といってはいたが、なかなかぎょっとした顔をされていた。困惑である。
初日から嫌な事件に巻き込まれてらっしゃるな。こういうことをいう師匠はこの方だけ(のはず)なので、これで嫌にならずに長く漫才協会でともに頑張っていただけたら嬉しい。

そんな変な事件も起きつつも滞りなくお手伝いは終了。
すぐにバイクにまたがり、18時からはバイトである。22時まで働いて帰宅した。その後、たまっていた家事があったのでそれらを済ませ、ネタいじりもそこそこやっていると4時になっていたので寝ることにした。
久しぶりにしっかり働いた日であった。ミスはちょこちょこ発覚したが、完全体になればこのミスも減らせることだろうと信じている。

今日面白いと思ったことは「ニュースな出来事はテレビの中で起きているのではない。身近にも実は起きている。」

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。