息子に負ける
今日も息子にキャッチボールを誘われた。
自宅で仕事をしてるから、小学生の息子は父は常に休みと思ってるらしい。
でも息抜きにはちょうどいい。
息子とたわいもない会話をしながらやるキャッチボールは好きだ。
今日は学校はどうだ?とか好きな子とは喋れたのか?とか1日の出来事をキャッチボールしながら聞いたりもする。
しかし水面下では、少年野球をしてなかった父に上から目線で本気で投げてくる息子。
こちらも心では"お前には絶対負けないからな!"
とバチバチのバトルは続いていく。
うちの息子ははっきり言って物覚えが悪い。物覚えが悪いのは僕譲りだろうから仕方ないんだけど、悪すぎて腹が立つ。それに加え運動神経も悪いときたもんだから大変だ。
野球を始めたのが3年前。
もう下手で下手で、頭も良くないからルールも覚えられず万年補欠。そんなんだからチームメイトにもからかわれ、すぐに野球を辞めたいと言い出す始末。
でもこんな息子にも良いところがあって、僕も教えられることが多い。息子の方が魂が古い気がする。野球は下手でも人としては良くできてると思う。僕はあんまり人を嫌いになることはないんだけど、嫌いになったら最後、挨拶もしなくなる。かなり噛みつきだす。
でも当時小学3年の息子は僕に言う。「嫌いでも挨拶しない理由にはならないで。」と。
息子よ。お前の魂どうなっとんにゃ?
でもそれを聞いて、野球ができることよりも、頭がいいことよりも、父は誇らしかった。
常日頃、人の悪いとこを見つけるんじゃなく、良いとこを見つけてあげなさい。と教えてたけど、それを父ができてず、息子が挨拶から実行しようとしてた。
泣けてくる。
息子は人を嫌いになるのではなく、罪を憎むタイプ。まるで祖父のようだ。心が広くて深すぎる。
野球のチームメイトにからかわれたときも、野球で見返すことにしたと今でも頑張っている。
そんな息子も6年になって、今ではファーストかピッチャー。5番を打たしてもらってる。
きっとあの時の悔しさをバネに頑張ってきたんだろう。あの時の子らも今では仲の良いチームメイトとしてライバルとして頑張ってるんだろう。
息子よ。
いつまでも、その気持ち忘れるな。
父もお前を見習うわな。
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