コンテンツを選ぶ際に重要な「承認欲求」というキーワード
コロナ渦、行動派な方々のお誘いいただき、僕も世間の波に乗るような形でライブ配信やオンラインイベントに参加することが多くなった。
SNSや動画配信サイトでは今までネットの世界に興味はあってもあと一歩が踏み出せなかった専門職の人達が次々と配信をしたり動画を掲載したりしている。
そんな“有象無象”の1つのために、頭を悩ませたり、人と人の間に立ったり、いつの間にか中核に近い場所に立たされていたりすることに最近はストレスしかない。
いや、それはきっと、オンラインの世界の立ち回り方がなんとなくわかってきたというのが一番の理由なのかもしれない。
今までも軽い気持ちでイベントに出店したり、ゲストとして参加することはあったし、自分自身でイベントを企画したこともあった。
例えば軽い気持ちでイベントを企画した場合、最初の1回はノリと勢いでなんとかなったりする。
モチベーションが高まった状態からスタートしているし、どんなかたちになったとしても、0を1にできた達成感があれば、赤字になっても今後への期待値という見えない報酬で補填できる。
「次回もやろうよ。」という言葉が誰かから出れば次回もやろうとその気になる。
船は勢いで作った。さぁ、大海原へ飛び出そう!といった気分。
漕ぎ出した船の乗組員達がぶつかるのが「どこへ向かうか。」という課題。
「北!」「南!」「宇宙!」好きなことをみんなが言う。
そもそも「北に向かうために作った船だから北にしかいきません。」と頑なに初心を変えない船長。
「そもそも、この船は荒れた波にも耐えられるのか、安全性を証明してくれなきゃ。」と乗組員達の1人が不安をあおりだす。
誰にむけているのか、何のためにやるのか、参加する意義は何か、どこでやるのか、どこで収益をあげるのか、どのように続けていくのか....このイベントはどこに向かっているのか。
オフラインでもオンラインでも、価値のあるイベントを企画運営するために考えなければならないことは同じなのだろうと思う。
オフラインでイベントを企画するとなると、場所を確保するため、誰かを呼ぶため、宣伝するため、何かにつけてお金が必要となる。
いかに無駄を減らして、最低限のコストで成果をあげるのか。
ヘイトが集まらないような配慮を考えるといったリスクマネジメントをしなければならない。
そのリスクマネジメントの副産物として「行き先」が決まったりする。
オンラインでイベントや配信をするとなると思いついたこの瞬間に実現できるスピード感がある分、熟考する時間がもたれにくく、金銭的な負担がない分リスクが低いと思われがちであり、軽い気持ちでできてしまう。
その分、成果の基礎となるやりがい意識も少なく、イベントの成果を再生数やいいねといった数字でしか確認できない。
結果、プロフェッショナルが集まったとしても、自分達の存在や日々の活動を配信して、参加者やいいねの数に一喜一憂するだけの集まりになる。
新規顧客の確保や既存顧客の好意的な反応など、それ以外の成果は成果としてみなされない。
「最近、再生数やいいねを集めるためにどうしたらいいか」を顔を赤くしながら話をしている方々の話を聞くことが多い。
その延長にある「何を求められているか」「どうしたら見てもらえるか」という課題。
そんな実像を整理していく、コロナ渦の最中に増えたコンテンツをみながら感じていたストレスの正体や、ファンを多く抱えているコンテンツのもつ魅力の正体に気づく。
”承認欲求“
100%自分のためか、100%誰かのためか
「見てもらいたい」という熱量を感じるかどうか。
それ以外の中途半端な善意と垣間見える承認欲求にあぶれたコンテンツは見ていて苦しい。
そんなことを考えながら、僕もまたオンラインの場にふらっと参加していくのだろう。
ちなみにこのコンテンツは100%自分のためです。
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